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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第36章 36 出会い
器を見る瞳は温かく、そっと触れている指先はとても優しい。大柄なのに、繊細なイメージをその若い男から感じた。
「そこに誰かいるのか?」
声を掛けられて、京湖はそっと立ち上がる。
「すみません。どこか隅で良いので今夜過ごさせてもらえないでしょうか」
あたりを見回して男は「困ってるようですね。いいでしょう。どうぞこちらで」と小屋の中に案内する。いきなり現れた不審な人物に、警戒することもなく、事情を聞くこともなく京湖を泊めてくれるようだ。
案内された小さな小屋のなかは土間を上がるとすぐ寝台になっている。
「あの、あなたはどこで?」
「心配しないでいいです。ああ、湯が使いたかったら外のかまどで沸かせるのでどうぞ」
汚れている様子を改めて自覚すると、京湖は赤面した。しかし顔が赤いことは汚れのせいでわからないだろう。急に京湖は顔を洗って以前の美しい清潔な肌を男に見せたくなる。言われるようにまた外に出て湯を沸かし、身体をこざっぱりとさせることにした。彼は窯から陶器を出すことに専念しているようで、京湖の行動をチェックすることはなかった。
「そこに誰かいるのか?」
声を掛けられて、京湖はそっと立ち上がる。
「すみません。どこか隅で良いので今夜過ごさせてもらえないでしょうか」
あたりを見回して男は「困ってるようですね。いいでしょう。どうぞこちらで」と小屋の中に案内する。いきなり現れた不審な人物に、警戒することもなく、事情を聞くこともなく京湖を泊めてくれるようだ。
案内された小さな小屋のなかは土間を上がるとすぐ寝台になっている。
「あの、あなたはどこで?」
「心配しないでいいです。ああ、湯が使いたかったら外のかまどで沸かせるのでどうぞ」
汚れている様子を改めて自覚すると、京湖は赤面した。しかし顔が赤いことは汚れのせいでわからないだろう。急に京湖は顔を洗って以前の美しい清潔な肌を男に見せたくなる。言われるようにまた外に出て湯を沸かし、身体をこざっぱりとさせることにした。彼は窯から陶器を出すことに専念しているようで、京湖の行動をチェックすることはなかった。