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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第61章 61 郭家にて
「どうだ?」
「うん! すごく綺麗だ!」
「どれ」
振り向いた郭蒼樹は何か変な表情をする。
「はて? なんだか星雷、おかしい――?」
きょとんとする星羅に郭蒼樹は目を見張る。そして視線が注がれるところに気づき、慌てて星羅は後ろを向く。
「おい、星雷。それはなんだ」
「あの、えっと」
初めて着る美しい着物に、うっかり胸の下で絞めてしまった帯のせいで、身体のラインが娘らしい。明らかに男と違う柔らかいふくらみは、誰の目から見ても女だとわかる。
「女だったのか」
「あ、うん、そうなんだ。ごめん」
「はあ。なんか最初から変な奴だと思っていたが……」
「軍師省は女が一人もいないから……」
「まあ、そうだな。そのほうが俺たちもやりやすいかも」
「怒ってる?」
「いや、怒る理由がない」
笑った郭蒼樹は、今までで見た中で一番優しく感じられた。
「まあ、でもそのままにしておけばいいさ」
「ん。忠弘にも話したほうがいいだろうか」
「んー。どうかな。気にしてない良いだしわざわざ言わなくてもいいだろう」
「そうするか」
「まあ、しかし、女の身でよく軍師を目指したな」
「それは、よく言われる」
「ほら、帯を直せよ」
くるっとまた蒼樹は後ろを向く。さっと帯を直して、星羅は「できた」と声を発した。
「よく似合ってるよ。それを持って帰ればいい」
「ありがとう。汚さないように気を付けるよ」
「うん! すごく綺麗だ!」
「どれ」
振り向いた郭蒼樹は何か変な表情をする。
「はて? なんだか星雷、おかしい――?」
きょとんとする星羅に郭蒼樹は目を見張る。そして視線が注がれるところに気づき、慌てて星羅は後ろを向く。
「おい、星雷。それはなんだ」
「あの、えっと」
初めて着る美しい着物に、うっかり胸の下で絞めてしまった帯のせいで、身体のラインが娘らしい。明らかに男と違う柔らかいふくらみは、誰の目から見ても女だとわかる。
「女だったのか」
「あ、うん、そうなんだ。ごめん」
「はあ。なんか最初から変な奴だと思っていたが……」
「軍師省は女が一人もいないから……」
「まあ、そうだな。そのほうが俺たちもやりやすいかも」
「怒ってる?」
「いや、怒る理由がない」
笑った郭蒼樹は、今までで見た中で一番優しく感じられた。
「まあ、でもそのままにしておけばいいさ」
「ん。忠弘にも話したほうがいいだろうか」
「んー。どうかな。気にしてない良いだしわざわざ言わなくてもいいだろう」
「そうするか」
「まあ、しかし、女の身でよく軍師を目指したな」
「それは、よく言われる」
「ほら、帯を直せよ」
くるっとまた蒼樹は後ろを向く。さっと帯を直して、星羅は「できた」と声を発した。
「よく似合ってるよ。それを持って帰ればいい」
「ありがとう。汚さないように気を付けるよ」