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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第73章 73 婚礼
 星羅の手の上に、明樹の大きな手が置かれる。剣を何度も交わし、接近戦を何度もこなしたが、それとはまた違う近い距離だ。今日の星羅の緊張感は今までで一番大きく、不安感も強い。

「怖いか?」
「少しだけ……」
「初めてだな。星妹が怖がるとは」
「うん」
「俺も、少し怖い」
「兄さまも? どうして?」
「なんとなくわかっていても経験がないことを初めてするのは、少し怖いものだ」

 星羅はえっという表情で明樹を見上げる。

「あの、兵士のかたは、その……」
「ああ、妓楼で遊ぶものが確かに多いな。そこでの武勇伝を聞かせてくる奴らは多いよ」
「妓楼で武勇伝?」
「はははっ。つまらないことだ」
「明兄さまは行ったことがないの?」
「あることはある。でも酒を飲んで帰ったよ」
「そうなんだ」
「少しは安心したか?」
「ええ」

 緊張がほぐれ、星羅は明樹の胸板に頭を乗せる。兵士たちの多くは妓楼で、女を買い楽しむ。まれにだが、女兵士もそこで男を買い欲求を発散しているものもいる。明樹はそこで発散するほどの欲求はないようだ。星羅にしてみれば、明樹がそこで女を買っていたとしても不思議には思わない。しかし、実際にはそういうことはしたことがないと聞かされて喜ぶ自分がいる。
 嬉しい気持ちが湧いてきたとき、肩を強く抱かれ、大きな手が頬を撫ですっと上を向かせる。真剣過ぎて怖いような瞳をする明樹が凝視してくる。

「だから、嫌だったり痛かったりしたら言ってほしい」

 星羅は黙って頷いた。明樹とこれから夫婦の契りを交わすのに、嫌だとか痛いとか思うことがあるのだろうか。明樹が髪に挿していた豪華なかんざしを一本ずつ抜いていく。

「綺麗な髪だな。かんざしが霞むよ」
「兄さま……」

 かんざしが外されてしまうと、今度は着物を脱がされる。明樹は何層かに着こまれている着物をいっぺんに剥ぐことなく一枚ずつ脱がせていった。紅い着物から白い肌があらわになってくる。髪と同様に星羅の肌も滑らかで艶がある。

「綺麗だ」
「あの、恥ずかしい」
「そうか。では俺も脱ごう」
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