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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第94章 94 薬

「味も見てほしい」
「え、あ、あのでは、匙をもってまいります」
「よいよい」
「で、でも」
「気にするな。私は兵士だから何人もの兵士たちと同じ杯で酒を回し飲みすることもある」
「は、はあ。では、少しだけ……」
「遠慮するな。ちゃんと一匙味見してほしいのだ」
だんだん高圧的になってきた明樹に、小桜は恐る恐る粥に口をつける。作った時よりもほんのり優しい甘さが口に広がった。
「あの、美味しくなってます。大丈夫です」
「そうか。ついでに食べさてくれるか? 少し疲れてきた」
明樹は寝台に足を上げ、上体を持たれかけさせた。
「では、失礼して」
小桜は椀を持ち、そっとレンゲで粥を救い明樹の口に運ぶ。椀の中身が半分ほど減ったころ、まず小桜に異変が生じた。
「どうした?」
「あ、いえ、別に……」
息が荒くなり、顔が火照っている。明樹自身にもその異変が現れ始める。目が潤み、そわそわし始める小桜の手から椀をとり、明樹がレンゲで粥をすくう。
「ほら、そなたも食べろ」
「え、あ、は、はあ」
「え、あ、あのでは、匙をもってまいります」
「よいよい」
「で、でも」
「気にするな。私は兵士だから何人もの兵士たちと同じ杯で酒を回し飲みすることもある」
「は、はあ。では、少しだけ……」
「遠慮するな。ちゃんと一匙味見してほしいのだ」
だんだん高圧的になってきた明樹に、小桜は恐る恐る粥に口をつける。作った時よりもほんのり優しい甘さが口に広がった。
「あの、美味しくなってます。大丈夫です」
「そうか。ついでに食べさてくれるか? 少し疲れてきた」
明樹は寝台に足を上げ、上体を持たれかけさせた。
「では、失礼して」
小桜は椀を持ち、そっとレンゲで粥を救い明樹の口に運ぶ。椀の中身が半分ほど減ったころ、まず小桜に異変が生じた。
「どうした?」
「あ、いえ、別に……」
息が荒くなり、顔が火照っている。明樹自身にもその異変が現れ始める。目が潤み、そわそわし始める小桜の手から椀をとり、明樹がレンゲで粥をすくう。
「ほら、そなたも食べろ」
「え、あ、は、はあ」

