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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第105章 105 胡晶鈴の足跡
「着いたぞ!」
男は晶鈴の頭から布をかぶせ周囲を見えなくさせる。身体にも縄を掛けられた。
「へへへ。こりゃどうも。じゃ、俺たちはこの辺で」
男たちは金を受け取ったようで、カチャカチャと金属音をさせて遠ざかっていった。
「こちらへ」
今度は女の声が聞こえ、晶鈴の背をそっと押し、歩くよう促す。布の中から下を見ると六芒星のレンガが敷き詰められている。美しい意匠だと飽きることなく長い距離を歩いた。階段に差し掛かり、その白い大理石の美しさにも目を見張る。
「京湖の国の趣向も素敵なのね」
色々な大理石のモザイクが美しい広間に入り、しばらく歩くと女が「膝まづいてください」と晶鈴の肩を上から押さえる。晶鈴は黙って膝まづいた。
「待っておったぞ」
頭の上から太く低くいやらしさを感じる男の声が聞こえた。腰掛けていた男は立ち上がり、手ずから晶鈴の布をとった。
顔を上げた晶鈴の目の前の男は、にやにやとした顔が瞬時に激昂した表情に変わった。
男は晶鈴の頭から布をかぶせ周囲を見えなくさせる。身体にも縄を掛けられた。
「へへへ。こりゃどうも。じゃ、俺たちはこの辺で」
男たちは金を受け取ったようで、カチャカチャと金属音をさせて遠ざかっていった。
「こちらへ」
今度は女の声が聞こえ、晶鈴の背をそっと押し、歩くよう促す。布の中から下を見ると六芒星のレンガが敷き詰められている。美しい意匠だと飽きることなく長い距離を歩いた。階段に差し掛かり、その白い大理石の美しさにも目を見張る。
「京湖の国の趣向も素敵なのね」
色々な大理石のモザイクが美しい広間に入り、しばらく歩くと女が「膝まづいてください」と晶鈴の肩を上から押さえる。晶鈴は黙って膝まづいた。
「待っておったぞ」
頭の上から太く低くいやらしさを感じる男の声が聞こえた。腰掛けていた男は立ち上がり、手ずから晶鈴の布をとった。
顔を上げた晶鈴の目の前の男は、にやにやとした顔が瞬時に激昂した表情に変わった。