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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第105章 105 胡晶鈴の足跡
「だ、誰だ! 貴様は! この女は誰だ!」
怒りで目を真っ赤にさせ、晶鈴の胸元をつかむ。
「ラージハニはどこだ!」
おそらく京湖のことを言っているのだろうと分かったが、晶鈴は「不知道(しらない)」と答えた。言葉が通じないようで、男は通訳のために人を呼ぶ。
気品のある老人がやってきた。怒り狂っている男と違い、静かで優し気な老人は晶鈴に京湖のことを尋ねる。しばらく話し合うと、老人はわかったと頷き男に向きを変える。
「バダサンプ殿。どうやらこの者は占い師だそうでラージハニ様から、占いの褒美にこの衣装と腕輪を賜ったとか。それきりラージハニ様の行方は知らぬということです」
「ぐぬっ」
「この者には罪はありません。どうかご容赦を」
怒りが収まらないバダサンプは、イライラと歩き回ったのち身近な兵に、さっき金を与えた者たちを処分するように命令した。
京湖と間違えて晶鈴をさらってきた男たちは今頃、もらった金で酒を飲み楽しんでいるだろう。
娯楽もつかの間、すぐに首をはねられるのだ。
命令を下すと、わずかばかりバダサンプの留飲を下げた。
怒りで目を真っ赤にさせ、晶鈴の胸元をつかむ。
「ラージハニはどこだ!」
おそらく京湖のことを言っているのだろうと分かったが、晶鈴は「不知道(しらない)」と答えた。言葉が通じないようで、男は通訳のために人を呼ぶ。
気品のある老人がやってきた。怒り狂っている男と違い、静かで優し気な老人は晶鈴に京湖のことを尋ねる。しばらく話し合うと、老人はわかったと頷き男に向きを変える。
「バダサンプ殿。どうやらこの者は占い師だそうでラージハニ様から、占いの褒美にこの衣装と腕輪を賜ったとか。それきりラージハニ様の行方は知らぬということです」
「ぐぬっ」
「この者には罪はありません。どうかご容赦を」
怒りが収まらないバダサンプは、イライラと歩き回ったのち身近な兵に、さっき金を与えた者たちを処分するように命令した。
京湖と間違えて晶鈴をさらってきた男たちは今頃、もらった金で酒を飲み楽しんでいるだろう。
娯楽もつかの間、すぐに首をはねられるのだ。
命令を下すと、わずかばかりバダサンプの留飲を下げた。