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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第113章 113 再嫁
明るい兆しが見え始めたのでわずかに軍師省にも休暇が訪れた。とはいえ、いつ何が起こるのかわからないので遠出をすることはできない。せいぜい自宅でゆっくり過ごすくらいだろう。
それでも蒼樹にとって待ちに待った休暇だった。多忙で寝台に上がれば、すぐに眠ってしまう星羅とはまだ夫婦の営みがなかった。
一日ゆっくり過ごし、仕事のことを考えずに丘に登ったり、遠乗りしたりくつろいだ。都から離れた温泉にも浸かり、近所の千花酒家で酒飲んでから屋敷に戻った。
寝台に横たわり、星羅はふうっとため息をついた。
「疲れたか?」
「ううん。逆。疲労が一気に抜けた感じ。ゆっくり出来て楽しかった」
「そうか。疲れていないか」
星羅の言葉に、同じく横たわりひじ枕をしている蒼樹は、手を伸ばして彼女の頬を触れる。真剣な目をする蒼樹に、星羅は少し怯み目を背けた。
「疲れていないのなら」
星羅の身体の上に蒼樹は身体を重ねてくる。夫婦になったので当然と言えば当然の行為だが、星羅は戸惑ってしまう。
「あ、あの」
「俺は機会があれば逃すことはしない」
この好機を逃せば、またゆっくり過ごせる時間ができる保証などない。蒼樹は最初で最後のつもりでこの機会を見逃すことはない。
それでも蒼樹にとって待ちに待った休暇だった。多忙で寝台に上がれば、すぐに眠ってしまう星羅とはまだ夫婦の営みがなかった。
一日ゆっくり過ごし、仕事のことを考えずに丘に登ったり、遠乗りしたりくつろいだ。都から離れた温泉にも浸かり、近所の千花酒家で酒飲んでから屋敷に戻った。
寝台に横たわり、星羅はふうっとため息をついた。
「疲れたか?」
「ううん。逆。疲労が一気に抜けた感じ。ゆっくり出来て楽しかった」
「そうか。疲れていないか」
星羅の言葉に、同じく横たわりひじ枕をしている蒼樹は、手を伸ばして彼女の頬を触れる。真剣な目をする蒼樹に、星羅は少し怯み目を背けた。
「疲れていないのなら」
星羅の身体の上に蒼樹は身体を重ねてくる。夫婦になったので当然と言えば当然の行為だが、星羅は戸惑ってしまう。
「あ、あの」
「俺は機会があれば逃すことはしない」
この好機を逃せば、またゆっくり過ごせる時間ができる保証などない。蒼樹は最初で最後のつもりでこの機会を見逃すことはない。