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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第120章 120 家族の再会
 話し込む前に、今度は京樹もやってきた。控えめな色合いの衣装でやってきた京樹だが頭角を現した彼は、大輪の花のようだ。西国の花と呼ばれた母の京湖の美貌と麗しさを受け継いでいたが、華夏国では開花しなかったようで木陰のような存在だった。
今では、堂々として力強い華やかさを持つ。華夏国では星を読む存在だったが、西国の民にとっては彼が日の光そのものなのだ。

「星妹!」
「京樹にいさま」
「今日はゆっくり話せるね」
「ええ」

 華夏国の外交官として星羅と蒼樹はもてなされていたが、お互い遠くの席に離れていて公的な挨拶をするくらいだった。近しい距離で席に着き、まずはお互いの近況を報告する。京樹の夫人の話を聞き、仲の良さに皆安堵する。胡晶鈴に会ったことも話す。

 話していると徐々にリラックスする。辛いこともいっぱいあったが、傷はもう癒えていて、華夏国の家族で暮らしていたころに戻ったような気がした。

 マイペースで他人には関心のなさそうな蒼樹も、ちゃんと朱家に婿として交じり如才なく溶け込んでいる。

 ずっとこんな風に長く過ごしてきて、これからも永遠に一緒に過ごせる気がするようだ。まるで美しい夢を見ているように、平和で温かな時間だった。しかしその時間は止まることはない。また別れる時が来るのだ。

「会えてうれしかったわ」
「きっとまたいつか会える時が来るわ」

 離れがたい星羅と京湖はくっ付いてしまうくらい抱き合う。それでも悲しい別れではないので傷つくことはなかった。
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