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女子大生綾子の淫らなポテンシャル
第32章 落ち着かない打ち上げ


そんな企画、そういえば五月頃の部会で
上がっていたかもしれないと
綾子は思い返していた。

「でもあれって、お金かかるからって、ボツになったんじゃ」
「新しい部長に、言っといてやるからさ。
健一さんのお墨付きなら、大丈夫ですね、きっと」
「この子、カオル、知ってた?」

「一度、新歓の飲み会に来てたっけ?
あれ、でもこんな髪型だっけ?」
「いいだろ〜、ヒロフミさんに紹介してもらった
美容院で、ショートにしてもらったんだ」
「へぇ〜、健一さんとヒロフミさんまで絡んでるんですか。
じゃあ、将来性あるってことですね。
ミドリ先輩の替わりに」

「そういうこと、次々と才能は発掘していなないとね」
「そんなあ、嬉しいです〜」
カオルは喜んで健一の腕に手を回して
微笑んだ。
「ヨロシクお願いします。ワタルさん」

「で、健一さん、この子は?」
と綾子の方を見た。
「あーちゃん、私の同級生です」
「あ、キミ、照明手伝ってくれてたんだっけ。
ありがとう」
「そんな、手伝いってほどでも、、」

「まあ、カオルをメインにするにしても
ちょっと誰かいたほうがいいだろ、
あと、照明とかも必要だからさ」
「え?また照明ですか」
「キミ、センスあるよ〜。
今日みたいな調子でさ」
「でも、あれは、、」

なんでカオルちゃんがメインで
また照明なの、、?
綾子は泣きそうな気持ちになった。

その横でカオルはワタルと
「じゃあ、今度、ロケハンっての行きましょうよぉ」
などと話し込んでいる。

ふ〜ん、といじけそうになっていると、
耳元でこんな風に囁かれて、
その気も持ち直した。
「綾子さん、キミはさ、
もっとキミのための企画に出会うのを
待ったほうがいい。
それまでいろいろ勉強してさ。
絶対、キミのための企画が生まれてくるよ」

さっきまでは綾子の悲しそうな顔を見て
心の中では喜んでいた。
、、それだよ、それ、、イジメがいがあるなあ。
まあ、でもちょっとは希望の与えないとな。

健一は、ツンデレで女の心を弄ぶ手練れだった。
でも綾子はそんなことには気づいていない。

何より、綾子を自分の女にするという
健一の計画は、着々と進んでいるのだった。

これもその一つ、
お近づきのご挨拶に過ぎなかったのだ。
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