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女子大生綾子の淫らなポテンシャル
第47章 コンシェルジュの正体




「ねえ、ルカさん、
一つ聞いていい?」


綾子は、背中へのマッサージを続けている
コンシェルジュのルカに訊ねた。


「いいよ、一つどころじゃないよね、
知らないことばっかりだろうから。
あと、ルカって止めてくれるかな。
年は、綾子とタメだから」


それも聞きたいことだった。


「あ、でもボクは大学2年、ここの近所の大学。
付属校上がりだから、受験してないんだよね。
だから一浪の綾子よりは学年は一個上かな」


この辺りにあると言ったら、音楽とか演劇とか
有名人の卒業生も多いところよね。


「もともとピアノやっててさ、
小学生の時は天才少女だったのにな。
でもほら、手がこんなに小さくって、
ラフマニノフとか弾けないんだよね〜」


背中を撫でてくれている手、そういえば、
小さいような気もする。


「でね、一昨年、放送研究部のやってる
演劇公演見て、そこにミドリが出てたんだけど、
びっくりしちゃって」
「そんなに凄かったの?」


「ううん、逆だよ。
あんなに綺麗で、魅力的なのに、
なんであんな演技してるんだろうって、
ワザと押し込めているような演出だったな。
この演出家、きっとミドリを独り占めしたいんだろうなって」


「誰だろう?健一先輩かな?それとも一個上の人かな」
「男を喜ばせるだけの演技っていうの、
動き方や、声の出し方だってそう。
ボク、そういうの興味あったからさ。
昼公演が終わった後、ぶらぶらしてたミドリに
声かけてさ、まあ、ナンパみたいなもんかな。
ホテルに連れ込んだの」


「ホテルって?」
「ここだよ、あの頃からバイトしてるから」
「それで、たぶん、同じ部屋、ミドリも
マッサージしてあげたんだよね」
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