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第52章 期待と不安の前戯

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年下の同級生のカオルちゃんなんて、
もう何人とも付き合ってるみたいだし。
それに、いきなりミドリ先輩の後釜で
健一部長の彼女になってるのよね。
急にオシャレな格好しだしてた。


カオルちゃんが主役の映像撮るって言ってたし。
アタシは、スタッフなんだって。
すごい遅れをとってるみたいで、
それは悔しいのよね。


そんなことも思うとアタシも
早く経験したほうがいいんだよね。
ルカもミドリ先輩も
アタシが階段を昇ること、
応援して後押ししてくれてるんだろうけど、
やっぱりちょっと怖いな。


ガウンの下からは
うっすら妖艶なランジェリーが透けて見え、
ココロもカラダも準備はしていたけれど、
少し不安を覚えカラダを強張らせてしまった。


「もう、ミドリ、
突っ込むなんて、下品なこと
言わないでよ〜。
これからタツヤさんと
二人っきりになるのに、
綾子、ビビっちゃうからさ」


ルカはマッサージの時のノースリーブから、
コンシェルジュの格好に戻り
ミドリもポロシャツにジーンズで、
二人には淫らな雰囲気は漂っていない。
それが余計に綾子の姿を際立たせている。


この空間で、綾子は、
スポットライトを浴びるように
お姫様として輝いている。


そしてこれからの時間が、タツヤと綾子のために
待ち受けている二人での初体験のために
用意されているのは間違いないことだった。