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女子大生綾子の淫らなポテンシャル
第56章 嵌められた主艶女優




「女としての初々しさっていうか、
羞らいがないんだよな。
今回の役ってさ、繊細さが必要だよな?
それくらいわかんないの?」


辛辣な言葉がミドリの胸に刺さった。
恋人としては優しいのに、
演出家の顔に戻ると厳しかった。
うまくできなかった自分がもどかしくもあった。


みんなの前で叱りつけられなかっただけ
まだ優しさがあったかもしれない。
初日からそんなことになったら、
チーム全体の士気が下がることになってしまう。


「どうすれば、いいの?」
「そうだなぁ。なんか、変化つけたほうがいいな。
内面とかじゃなくって、もっと分かりやすいの」
「ミドリがさ、恥ずかしがることが
いんだけどな。
いいアイディアあるけど、試してみる?
「うん、健一が言うんなら」
「じゃ、雰囲気出しながら、するかな。
これ付けてよ」


そういうとアイマスクを手渡されてしまった。
こんなのつけて、演技指導?
何が起きるのだろう、
不安もありながら、自分の手で目隠しをつけた。


何がきっかけか覚えていないけれど、
健一が興味があったらしい。
アイマスクを取り出してきて、
目隠しをされながらのセックスをすることは
たまにあった。


女優でもあるミドリには
見えないというだけで想像力が掻き立てられ、
誰に見られているかわからないという状況に、
いつもとは違う昂奮にカラダが
悦んでしまっていた。


そして、目隠しされている間、
健一がいつもビデオを回していることには
ミドリは気づいていなかった。
セックスのたびごとに、
ビデオの数が増えていることも、
ミドリは知ることはなかった。


しかも、その目隠しをしながら
セックスに耽るミドリを盗撮した
コレクションは、
別な誰かと共有されていたのだ。
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