この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
女子大生綾子の淫らなポテンシャル
第10章 よそよそしさも好きのうち


リハーサルは順調に終わり、早めの解散。
明日は会場が使えないのでオフ。

健一とミドリが何か重い空気になっているのが見える。
リハーサル中は何もなかったから、プライベートなことかな、
綾子は、そう思って眺めていた。
健一が、怖い顔をして行ってしまった。

片付けているタツヤに話しかけた。
「あの二人、大丈夫ですかね、明後日本番なのに」
「痴話喧嘩とかじゃないの、リハーサルはうまくいったし」
タツヤの答えが素っ気なかった。

タツヤは、その理由に気づいていた。
ミドリが健一に別れを告げたに違いない。
引っ越しはすでに終わっているはずだ。
女子大にも最低限しか来ないだろう。
放送研究部には明後日が最後かもしれない。
あのストーカーかつての担任教師から逃れるために。
でもそれを綾子に伝えるのは難しかった。

「タツヤセンパ〜い、本屋さん行きません?」
「え?これから?」
「さっきのミドリ先輩、どっちの本も欲しいって言ってたでしょ。
買いに行きましょうよ」
綾子にしてみたら、勇気がいる誘いだった。
だって今まで、一度も男を誘ったことはない。
「いいよ」
あっさりOKしてくれたのが嬉しかった。

「あ、でも、ちょっとだけ」
ホールの鍵はタツヤが預かっていた。
「ねえ、あそこ、立ってみてよ」
この光景、前もあった。
「ちょっと背伸びしてみて、、そう、そんな感じ」
ホールと照明室、距離はあるけれど、誰もいないから声がよく通る。
「台詞言いながらさ、前に、そう」
綾子は、ミドリの台詞を大体覚えていた。
「なんだ、暗記してるの?」
「いつも聴いてたら覚えちゃいました」
「すごいなあ、綾子さんもいい役者になるよ」
「なれればいいんですけどね。
タツヤ先輩が台本書いたら出してくださいね〜」
「僕のなんか、採用されるかな、頑張ってみるよ」
「あ、でも綾子さんをイメージしたもの書いてるよ」
「本当ですか!」
「見せるほどのものじゃないけどね」
「ミドリ先輩、すごく綺麗でしたね。
うっとりしちゃったあ。
やっぱり、照明変えて良かったですね。
タツヤ先輩のセンス、すごくいいです。
尊敬しちゃいます」
「綾子ちゃんもキレイだよ」
「本当ですか〜、嬉しい〜」
「ま、僕の照明のおかげだけどね」
「もう〜」
そう言いながら、綾子は気づいていた。
綾子さん、が、綾子ちゃん、になった。
これって、、、
/947ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ