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女子大生綾子の淫らなポテンシャル
第61章 仕掛けられた罠・淫魔の触手




入部の時に誰しもが書く書類に、
女子アナ志望とあった。
何人も輩出してきているし、
ミドリの様に内定が決まっていたものも
いるくらいだ。
OB・OGのコネクションを当てに
入部してくるものも多いのも事実だ。


ミドリの舞台にも興味があった様で、
稽古によく参加していた。
その他大勢でも、一緒に舞台に立てるのは
新入生にも魅力的なことだったのだろう。
実際、少しでも役を与えないと、
すぐに退部されてしまう恐れもあった。


でも、健一は、綾子に
あえて裏方を命じてしまった。
その時の打ちひしがれた様な
涙目は今も覚えている。


いい貌してるじゃないか。
そうだよ、その顔が見たいんだよ、
そうほくそ笑みながら
それからも遠目で見ていた。


そのうちに、照明のスタッフで
途中入部してきた男子学生と
綾子が親しげに話しているのを
見かけて、心の中で嫉妬した。


タツヤという健一と同じ大学の後輩。
ひょっこり入部してきたにしては
舞台のこともよく知っていて、
センスも感じられた。


付き合うまではいかないにしても
どこか気があうのだろう。
書店で二人で本を選んでいる姿も見た。


綾子のことは、何度か話すうちに
バージンであることは確信していた。
このタツヤという男も
女の気配がなく、
少年のような雰囲気さえあった。


この二人をくっつけちゃうのもいいな。
まだ、どうしようか迷っていた
健一のシナリオが動き始めた。


稽古が休みの日、
二人に演出プランがあるといって、
部室に呼び出したのだ。


その時間の少し前に
ミドリも呼び寄せていた。
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