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女子大生綾子の淫らなポテンシャル
第63章 招かれざる魔淫の触手




あの時とは、
ミドリが主役の次の公演の時だ。
演出は今回も健一だった。
前日は、ダメ出しをされたけれど
今日は、喜んで見ていた。


でもその昼公演を見ていたルカが、
ミドリの様子がおかしいと気づいて、
ロビーで声をかけたのだ。


ルカが公演をよく見に来ているのは
前回の時からミドリも気づいていた。
可愛い女子高生だなと思っていた。
でも名前も知らなかった。


真っ白なかすみ草の花束を
渡してくれた時に、
「ミドリさん、カラダの調子、
変でしょ。
声がよく出てないし。
ボク、マッサージ、得意なんで
してあげますよ。
ここで待ってます」
そう言われて、メッセージカードも
一緒に渡してきたのだ。
そこにルカと名前も書いてあった。


ロングヘアの女子高生なのに
「ボク」なんてアンバランスな雰囲気を
持ちながらも、目は澄んでいて、
疑うところはなかった。


健一に褒められたけれど、
実際、喉の調子は良くないかもと
感じていたから、
夜公演までの間の休憩のつもりで行ってみたのだ。
演出家の健一のは内緒で
着替えて、出かけて行った。


それが、この同じ場所だったのだ。
ホテルに来ると制服制帽のホテルマンが
案内してくれた。
それがこのホテルの最上階のスイートルーム。


さすがのミドリも訪れたことがない
ゴージャスな部屋だった。
「よく来てくれたね、ミドリさん。
じゃ、マッサージ、始めてもいい?」


ホテルマンだと思っていたのは
さっきのルカだった。
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