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女子大生綾子の淫らなポテンシャル
第64章 闇のシナリオ・新たな獲物
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それが功を奏して、
健一とは入れ違いとなって、
ミドリは、既に、
誰にも知られない目的地へ向かう
車中の人となろうとしていた。


「ルカ、最後に、
キスして」


ワンボックスカーの
後ろの席に座るミドリにせがまれて、
ルカはミドリを抱きしめた。


「今度、いつ会えるかな?」
「心配しなくっても、
ボクはいつもミドリの味方だよ」
「ありがとう。
ルカに出会えて、よかった」
「ボクもだよ、ミドリ」


そう言って軽く触れ合うようなキスをした。
本当は熱く舌を絡ませ合いたかったけれど、
後に引けなくなってしまいそうで、
お互いに我慢した。




ミドリを逃す、
そういう意味では、
ルカの計画は成功していた。
しかし、健一の狙いは、
そこではなかった。
そこまではルカも気づくことはできなかった。


ホテルのフロントで
ミドリの所在を尋ねさせたのは、
綾子の友達のカオルだった。
同じ女子大、同じ寮に住んでいる。
そして、今や、
健一の女になっていて、
健一の言うことなら何でも聞いていた。


自分が聞いたら、最初から
怪しまれると思って、
カオルを連れてきたのだ。
健一も慎重なので、
カオルには綾子のことは伝えていなかった。


遠目で、フロントの従業員の様子を見ながら、
すぐに誰かに連絡を取っているようで、
何か秘密がある、そう確信していた。


でも健一が本当に知りたいのは
ミドリの居場所ではない。
もはや、健一にとってミドリは、
過去の女でどうでもよかった。


綾子こそが、
闇のシナリオの主役として
ミドリに代わる新たな獲物としての
ターゲットになっていたのだ。
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