パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第69章 最終章　闇のシナリオのヒロイン誕生への道

３



「この、彼でしょ〜、
すごい爽快イケメンくんじゃん」


画面の中で、
切れ長の目のアップが映った。


「すごいよね〜、
こんなアップにも耐えられる
美形だなんてさ。
よくこんな人気者、
キャスティングできたよね」


健一のさらに一つ上の代の部長の
ヒロフミの伝手で、
健一が撮る今度の新たな作品にも
出てくれることになったのだ。


この前は、ヒロフミの計らいで、
綾子もカオルと一緒に
このイケメンくんが主演の舞台を観に行って、
終演後は楽屋にも挨拶に行った。
すらりと長身で、
綾子がこれまでにあったことがないタイプで
見とれてしまうくらいだった。


「綾子、会ったんだよね、
どうだった、やっぱりかっこいい？」
「うん、すんごく。
テレビで見るよりも
実物の方がずっとカッコよかったよ」


あまりに昂奮してしまい、
そのあと、タツヤ先輩の家に
行った時にも、ずっとこの時の
話ばっかしてしまった。


もちろん一番好きなのは、
タツヤ先輩だったけれど、
イケメンくんと目があった時に
ドキドキしてしまったのは確かだ。


恋愛とはまた別の感覚、
オンナとしての本能として
胸がトキめいてしまっていた。


「そのイケメンくんと
２泊3日で撮影なんだろ。
すごいじゃん」
「だから、裏方だって、、、」
「それでも、羨ましいよ」
「あれ、マキちゃんでも
そんなこと、思うんだぁ」