この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
真紅の花嫁
第8章 紫苑の教師
「お金が目当てなんでしょう。
スポンサーだか金づるだか知らないけど、これまでも散々、やって来たんでしょう」
「勘違いしないで欲しいな。
彼女たちを脅して、金をせびっているわけじゃない」
「じゃあ、何が目的なの?」
「だから恋人だって。お互い好きになっただけ。
お金とか関係ないんだ。
真波さんの映像も、あんまり魅力的なんで、捨てきれなかった」
そこで、亮はニヤッと笑った。
「と言っても信用できないか。
ま、そうだろうね」
真面目な顔になって、テーブルの封筒を真波の方に押しやる。
「これはしまっときなよ。
あの録画は他には流さないから」
それこそ信用できなかった。
険しい表情を崩さない真波に、亮はまっすぐな視線を向けた。
「真波さんにだけは本当のことを言うね。
綾音をモノにした目的は、復讐」
あまりに物々しい言葉に、ふざけているのかと思い、ムッとする。
しかし、少年の美貌には、冗談を言っている雰囲気はなかった。。