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真紅の花嫁
第11章 銀色の拘束
「勝手なことを……
あ、やだ……もう、手をどけなさい」
緩急をつけての胸愛撫が休みなく続く。
ブラカップがこすれ、ふとしたはずみに、乳先に妖しい感覚が生じる。
クローゼットの中でくすぶり続けた官能の埋火。
それが再燃する気配に、真波はあわてた。
覚られまいと、努めて冷静さを装う。
「こんなことをして女が悦ぶなんて、
どこで覚えたのか知らないけど、勘違いもはなはだしいわ。
そんな女ばかりじゃないの」
「やっぱり、真波さん、自分のこと、
なんにもわかっちゃいないね」
亮の手が離れた。ほっとする間もなく、目の前にハサミがかざされる。
刃渡りの長い裁ちバサミだ。
「危ないから、じっとしていてね」
「な、なにを……
あ、バカッ、やめなさいっ」
生地をざくざくと切りはじめた亮に、真波は固まる。
驚きと恐怖で身動きできなかった。