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真紅の花嫁
第3章 琥珀の夜
(……っ!?)
突然だった。
快楽に浸る脳裏に、薄暗い収蔵庫で見た亮の薄笑いが浮かぶ。
「く……ぅふんんっ」
髪の毛が昼間の傷跡に触れたのだろうか。
痛みはたちまち甘い刺激に変わり、悩ましい鼻声となって弾けた。
「ひぅうううっ!」
汗だくの身体を重なり合わせ、愛する男が懸命に突いてくる。
女体もそれに感応し、頂点に向けて疾走をはじめている。
「あ、あ、あんんっ」
息が乱れ、意識が朦朧となる。
互いの肉体がひとつになる感覚。
それなのに――
脳裏に浮かぶのは、そんな二人を嘲笑うかのような、美少年の冷笑――
背筋にぞくり、
としたものが駆け抜け、官能のかたまりが一気に弾けた。