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真紅の花嫁
第6章 蜜色の警告
(なにこれ……すごく慣れた手つき)
おずおずとしたところも、我を忘れる感じも、まるでない。
強弱をつけての乳いじりは、男女の経験にとぼしい真波にも、その練達さがわかった。
かといって、純粋に女体を愛でているのでもない。
冷静に張りや大きさを確かめるような感じは、女性に対する遠慮も敬意も皆無。
まるで店頭に並んだ果実を品定めしているかのようだ。
「やめなさいって言ってるのよ。
き、聞こえてる?」
無理やり胸をいじられているのに、気弱な声になるのが口惜しい。
おまけに眉をハの字にした涙目。
女のプライドが、年上の矜持が、音を立てて崩れていく。
「真波さんが、今日のこと黙っていてくれるって約束するなら、やめるけど」
もうひとつのブラカップにも手が伸びた。
両手を使って、ふたつの丘陵を寄せたり離したり、上げたり下げたりと、好き勝手にもてあそばれる。
今度は、うって変わって、珍しいおもちゃを手に入れた幼児のようだ。
もちろん、無垢に楽しんでいるのとは違う。
女の身体を知りつくした、狡猾で計算ずくの愛撫なのだ。
この歳でどんな経験をしてきたのかと、恐ろしくなる。