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団地妻、桃香の青春とは……
第5章 マッサージ店

女性が出て行ってしばらくすると、ホワイトボードの横の扉が開いて、下着姿の女性が入室して来た。
身に着けているのは、白いブラジャーとパンティだけだ。
講師を務める先生だと名乗る女性の筋肉は、ボディビルダーのように鍛え抜かれてたくましい。おかっぱ頭の銀髪は、染めているのか、自毛なのかの判別がつかない。
さほど背が高いわけではないが、首から下が異常に筋肉質なので、顔だけ見ても年齢のほどがつかめない。
肌は白くて張りがあるのだが、若そうでもあり、年を食っていそうでもある。
先生は二人を一瞥すると、壇上に立ってぶっきらぼうに講義を始めた。
「お二人がここへ来られた目的はただ一つ、世の男性を歓喜させ、悶絶させる術を修得すること。その究極の技法を、これから私が伝授いたしますが、私は技法を伝授するだけで、鍛錬するのはあなたたちです。修得できるか、できないか、あなたたちの努力次第です」
「あのー」
「何でしょうか?」
「先生みたいに、ボディビルをやって、身体中の筋肉を鍛えなければ、修得できないんですか?」
友美のぶしつけな質問を予期していたかのように、先生は躊躇なく答えを返す。
「そんな努力は必要ありません。筋肉の維持は私に課された使命であって、皆さまの鍛錬とは関係ありません」
「良かった」
友美はホッとして、ため息をつく
友美は本音を吐露したが、桃香だって、先生のようなボディビルダーの身体になれと言われたら、今すぐこの場から逃げ出したいとビクついていた。
「それでは、まず、この技法の概要についてお話します。その後に、皆さまが何を鍛錬すべきかを、実技をもって説明します」
先生はコホンと咳払いをして、講義の本題に入る姿勢を見せた。

