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団地妻、桃香の青春とは……
第1章 愛のセールスマン

布団に正座したまま両手をついて、桃香は深々と頭を下げた。

「では、お願いしますわ」

黒いブラジャーから覗ける乳房の谷間が、セールスマンの戦意を煽る。
黒のパンティが太ももに食い込んで、ムチムチの白肌が窮屈そうに悲鳴を上げている。

「今日はツイている」と、セールスマンの男は思った。

友美が野生の小鹿だとすれば、桃香は艶やかな女豹だろうか。
貞淑そうに見える二人の団地妻だが、ペニスでの申し入れを躊躇もなく受け入れるとは、きっと好色な性癖に違いない。

これほどの美女を朝早くから、同時に2人も抱けるなんて二度と望めないだろう。
できることならコンドーム無しで、本気でセックスして中出しの射精をしたいものだと涎をこらえた。

はやる気持ちを押さえて目をつぶり、男は心の内でつぶやき肝に銘じた。

「本気になってはいけない。感情移入してはいけない。射精してはいけない。商売が最優先なのだから、マニュアルに従って演技して、女を落とす事だけを考えろ。コンドームを何箱売りつけられるか、いくら稼げるか、それだけを考えろ」

男は桃香の肩を抱き寄せると、唇を奪って布団に押し倒した。


一方の桃香はといえば、いま目の前で、恍惚として悶えて果てた友美の姿態を、瞼に焼きつけられたばかりだ。
はたして自分も、あれほどの快感を得られるのだろうかと考えている。
この男は、不感症の闇から自分を救い出してくれるのだろうかと期待している。

いやいや、そんな期待なんかしていたら、失望が大き過ぎて絶望になるだけだと戒める。

それでも男に身を任せるのだから、はかない夢でも希望にしたい。
たとえ一瞬でも、快感がほとばしるなら、治癒の可能性が見えてくる。

男に押し倒されながら、ゲームに興じる思いで桃香は目をつぶる。


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