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団地妻、桃香の青春とは……
第9章 合格祝い

翌朝、玄関のインターホンがピポンと鳴って、はやる心で蒼汰を出迎えた。
玄関にたたずむ蒼汰が、やけに垢抜けて大人に思えた。

高校生という少年の殻から抜け出して、大学生になるんだという意識が、蒼汰を大人に感じさせるのかもしれない。

「久しぶりね、蒼汰くん。さあ、入ってちょうだい」
「うん」

白の胸開きシャツに、黒のミニスカートで桃香は出迎えた。
ブラジャーなんかつけなくても、ぶざまに乳房が垂れ下がることはないから、胸元から乳房が覗けるようなシャツを選んだ。

エアコンは暑いくらいに効かせてあるので、蒼汰もセーターを脱いで薄着になった。

「蒼汰くん、ランチにはちょっと早いけど、お食事をしながら合格のお祝いをしましょうね。サーロインステーキだよ。シャンパンも用意しておいたわ」

「わあ、すごいご馳走だー」

「今日は特別だからね、ふふふ」


桃香は昨夜から、今日の計画を練りながらワクワクしていた。
いよいよ、媚薬を使う時がきたのだと。

中国四千年の昔から伝わる必殺の特効薬だから、特別な人に、特別な時にだけお使い下さいと、コンドームのセールスマンが渡してくれた媚薬だ。

今こそが、特別な時なのだ。
さらにセールスマンは付け加えて言った。効果が現れるのは、飲んでから30分後からだと。


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