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団地妻、桃香の青春とは……
第1章 愛のセールスマン

このまま不感症の身体で、なす術もなく夫の帰りを待つわけにはいかない。
半年後に夫は、海外派遣の任務を終えて帰って来る。それまでに何とかしたいと焦っていたのだ。
文様の刻みの効果は嘘じゃなかった。コンドームで快感を体感できたのが、なによりの証明だ。
厳しい試練に耐えられるのか、どれほどの効果があるのか、まるで未知だけど、ワラをもつかむ思いで試すしかない。
膣壁の筋肉や粘膜を改造できるというのだから、訓練が辛ければ辛いほど、それだけ効果があるという事だろう。男性の話を信じて、頑張れるだけ、頑張ってみたい。
「お願いします。わたし、行きます」
真剣な眼差しで桃香は飛びついた。
頑張ろうという決意は、実は、夫の為だけではなかったのだ。
桃香の脳裏に隠れて潜む、背徳の慕情が密かにうごめいていた。
自分の心の中でさえ、その思いを表沙汰にすることが憚られたから、
自分で自分を見る目がおぞましかったから、
素直になれずに鬱屈していたけれど、それでも自分は女だから、
過ぎ去った青春を取り戻すには、今の時間を大切にするしかない。だから、頑張ってみようと決意できる。
「訓練は……、どこで? 誰に?」
真剣な表情の桃香に、セールスマンの男性は丁寧に応じる。
「五反田のマッサージ店ですが、秘密会員になることが条件です。お望みならば私が紹介して、今すぐに予約をお取りできますが」
桃香は1人では不安だから、友美にも理由をつけてたきつけた。

