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団地妻、桃香の青春とは……
第2章 桃香と友美

唇を離して抱き合ったまま、桃香が友美に問いかける。
「ねえ、友ちゃん、こんなこと、誰かと、よくするの? 私は初めてだけど」
友美はわずかに首をかしげて、記憶をたどり寄せてすぐさま答える。
「小学生のときにね、初めてされたの」
「えっ、されたって? 友達の女の子に?」
「友達じゃないよ。先生だよ」
幼い小学生を相手に、先生のセクハラではないかと桃香はたじろいだが、友美の話はまるで違っていた。なにしろ、先生は女性なのだから。
「わたしがね、小学校の4年生の時だよ。授業中に気分が悪くなっちゃってさあ、保健室に行けと言われてベッドに寝かされたんだよ。熱は無かったけど気だるかった。保健室には雛子(ひなこ)先生がいてね、しばらく眠りなさいと言われてタオルケットをかけられた」
「ふーん……」
「雛子先生はね、大学を卒業したばかりで、若くて美人だったから、男の子たちにも人気だったよ」
「まさか犯人は、その雛子先生じゃないでしょうね?」
「図星だよ。わたしはね、浅い眠りだったと思うけど、バラのような香水の匂いと吐息に鼻孔をくすぐられて、うっすらと目を開けたんだ。そしたら目の前に先生の目があって、わたしの唇が吸われてた。雛子先生の唇は柔らかくて、すっごく気持ち良かった」

