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団地妻、桃香の青春とは……
第1章 愛のセールスマン

思いがけないチャイムの音に、二人は目を見開いて見合わせた。
「やだー! こんな朝早くに、誰なんだよ、もうーー」
これからだというところを邪魔されて、友美は不機嫌な怒りを剥き出しにした。
桃香は友美から唇を離すと、弾かれたように立ち上がり、インターホンに向かって問いかける。
「はーい、どちらさまですか?」
渋い男性の声が返された。
「はい、お忙しいところを突然で恐れ入りますが、私はコンドームのセールスマンでございます。本日は、こちらの団地を訪問させて頂きました」
「はあ……」
押し付けがましくなく、ひるむでもなく、セールスマンのセリフが坦々と続く。
「このたび、わが社が開発しましたコンドームは、ただの避妊具ではありません。あらゆる女性を失神の快楽へと導く画期的な優れもので、特許も取得しました。通販なんかではとても理解して頂けませんので、直接手に取って、いえ、試して頂きたくて、まずは、団地からということで、訪問させて頂きました。決して失望はさせません」
断るべきかどうかを桃香は決めかねて、友美に決断を委ねることにした。
「コンドームのセールスマンだってさ。失神させるとか、失望させないとか言ってるけど、どうする? 試して頂きたいってさ……」
「ふーん、失神とか……大げさな。でも、試すって、どうするんだろ?」
興味ありげな友美の口ぶりに、話だけでも聞いてみようかと桃香は思った。
「どうせ暇だし、聞いてみようか?」
友美も同感のようだった。
「うん、ちょっと、面白いかも。試して……みてやってもいいかな」
「うん、分かった」
「やだー! こんな朝早くに、誰なんだよ、もうーー」
これからだというところを邪魔されて、友美は不機嫌な怒りを剥き出しにした。
桃香は友美から唇を離すと、弾かれたように立ち上がり、インターホンに向かって問いかける。
「はーい、どちらさまですか?」
渋い男性の声が返された。
「はい、お忙しいところを突然で恐れ入りますが、私はコンドームのセールスマンでございます。本日は、こちらの団地を訪問させて頂きました」
「はあ……」
押し付けがましくなく、ひるむでもなく、セールスマンのセリフが坦々と続く。
「このたび、わが社が開発しましたコンドームは、ただの避妊具ではありません。あらゆる女性を失神の快楽へと導く画期的な優れもので、特許も取得しました。通販なんかではとても理解して頂けませんので、直接手に取って、いえ、試して頂きたくて、まずは、団地からということで、訪問させて頂きました。決して失望はさせません」
断るべきかどうかを桃香は決めかねて、友美に決断を委ねることにした。
「コンドームのセールスマンだってさ。失神させるとか、失望させないとか言ってるけど、どうする? 試して頂きたいってさ……」
「ふーん、失神とか……大げさな。でも、試すって、どうするんだろ?」
興味ありげな友美の口ぶりに、話だけでも聞いてみようかと桃香は思った。
「どうせ暇だし、聞いてみようか?」
友美も同感のようだった。
「うん、ちょっと、面白いかも。試して……みてやってもいいかな」
「うん、分かった」

