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団地妻、桃香の青春とは……
第3章 覗き見

向かいの窓の男は、新たな女性の登場に、きっとまごついているに違いない。
覗き男の心理を、友美は推測する。
新たな女性の登場で、オナニーを邪魔されたベッドの女性は、何事も無く起き上がってしまうかもしれないと、気をもんでいるかもしれない。
それとも、新たな女性の下着姿は商売女のようにエロっぽいから、さらなる淫乱な展開を期待して、わくわくと胸の鼓動を高鳴らせているのだろうか。
友美はそんな男の思惑を汲み取って、意地悪してやろうと考えた。
友美はベッドに近付くと立ち止まり、じっと桃香を見下ろしたまま動こうとしない。
「友ちゃん、どうしたの?」
いぶかしく思って、桃香が問いかけた。
「焦らしてるんだよ。あいつ、双眼鏡でさあ、私たちを覗き見してるんだよ。突然現れた女がさあ、いったい何者だろうかって考えてるんだよ。だからさ、下着姿の女が2人、思わせぶりに目と目を見つめ合わせてさ、これから何かが始まるんじゃないかって期待をさせて、ドキドキさせてやるんだ。だから、たっぷり焦らしてやってるんだ」
「うふふ、友ちゃんもやるわねえ」
「そうだよ。いきなりクライマックスシーンなんか、見せてやんないよ」
長過ぎる沈黙に桃香が焦れて、抱いて欲しいと言わんばかりに両手を差し出す。
「友ちゃん、もうそろそろ、いいんじゃない? 来てよ! 私を抱いてよ!」
キッスを求めるように、桃香は口をすぼめる。
「うん。桃香さん、いくよ!」
「いいわよ。来て!」

