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団地妻、桃香の青春とは……
第4章 蒼汰くん
桃香は、向かいの窓の男が気になって仕方がなかった。
得体のしれない男に、自分の裸を見せて、オナニーで喘ぐ姿を見せてしまった。
それだけじゃない。友美とのレズビアンの痴態まで見せてしまった。
もう、ただの関係ではすまされないはずだ。
かといって、友人でもなく愛人でもない。
それどころか、顔すらもよく分からない。
無視することもできずに、ただ悶々として、思考の展開の方法を見つけられない。
だけど、なぜこれほどまでに気になるのか。
それは、イケメンではないかもしれないが、若い男性だからだ。
次の日曜日には、向かいの窓は開かれるだろうか。
この前の刺激が強過ぎて、臆して顔を見せないだろうか。
このままでは進展がない。
何とかして決着をつけなければ、前に進めないし、後へも下がれない。
友美に相談すれば、突飛なアイデアでも考えついて、背中を押してくれるかもしれないと思っていたけど、今週からまたアルバイトに出かけてしまった。
食品工場の人手が不足で、退職した人たちに声をかけているらしい。
生活が苦しいわけでもないのに、働こうという意欲があるだけ友美を偉いと思う。若さと根性と行動力を羨む。
どうせすぐに、ケンカして首になるだろうけど。