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団地妻、桃香の青春とは……
第4章 蒼汰くん

着信のメールを開いた。

“蒼汰(そうた)、18歳、高校3年”と書かれていた。

桃香はホッとして頬をゆるめた。
覗き見の男は、イヤらしい中年のおっさんではなく、高校生の少年だった。

鏡を見たが、窓辺に男の、いや、少年の姿はない。

桃香はメルアドを登録すると、すぐにメールを打ち込んだ。

“あなたの顔、どんな笑顔? 知りたいな”

返信のメールに、写真が添付されていた。
それは、火を噴く怪獣ゴジラの顔だった。

桃香も写真を添付して送った。
エジプトの女ミイラの顔写真を添付して、“私の顔”と書いて送った。

また返信が届いた。
爽やかな少年の顔だった。背景から察して、自分の部屋で自撮りしたものだろう。

桃香は、慎重に言葉を選んでメールを返した。

“蒼汰くんの勉強の邪魔にならないように、蒼汰くんの気晴らしになれるように、2人だけで紅茶を飲みながら、ちょっとだけエッチなお話でもしてみたいな”

しばらくの時間をおいて、返信が届いた。

“紅茶、飲みたいです”

すぐに返信した。

“こっちへいらっしゃい。ポットでお湯を沸かして待ってるわ”

返信が来た。

“はい、今行きます”


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