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団地妻、桃香の青春とは……
第4章 蒼汰くん

キャミソールから覗けるオッパイの谷間を見せつけられて、少年の喉が渇きを覚えて唾を呑み込む。

「ねえ、蒼汰くん」
「うん?」

「私のこと、お姉さんだと思ってさあ、桃香って呼んでいいわよ」
「桃香……さん」

「桃香さんじゃなくて、桃香」
「桃香……」

蒼汰の鼻孔を、化粧の香りがほのかにかすめる。
蒼汰の頬を、桃香の吐息がさらりと舐める。

いたずらっぽい口調で、桃香が問い詰める。

「ねえ、蒼汰くん、双眼鏡で、いつから私のこと見てたの?」
「うーーん」

「怒らないから、正直に言いなさい」

桃香はそろそろと、少年を網に追い込むタイミングだと見通した。

蒼汰少年は、危惧していたような不良少年ではないどころか、大学受験を目指す真面目な高校生だった。媚びも卑猥さもない素直さで、弟のように可愛いと思えた。

こっそりとヌード雑誌を眺めるつもりが、ふとしたきっかけで私の下着姿を見つけてしまった。オナニーまで見て興奮したのだ。

とっくに思春期を終えて性に目覚めた少年が、女同士のレズまで見せつけられて、何を求めて私の誘いに乗ってここまで来たかは明白だ。

ならば私が、優しく彼を誘導してやるのが、年上の女としての責任であり、思いやりではないか。


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