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団地妻、桃香の青春とは……
第4章 蒼汰くん

童貞と聞いて、桃香は意外に思って蒼汰に確かめた。

「どうして? 蒼汰くんの顔だったらさあ、彼女が2、3人いてもおかしくないと思うけどなあ。今までに、同級生の女の子から誘われたこと、一度もなかったの?」

「あるけど……」
母親に甘えるような素振りで、うつむき加減に蒼汰は答える。
「同級生とか、年下の女の子なんて、興味なくって……」

「ふーん、お姉さまタイプが好みなのか……。私の目がきついって言ったけど、命令されるのが好きなタイプなの?」
「無口でおとなしい子は苦手だから」

「蒼汰くんって、Mなの? 私がSに見えるの?」
「そんなんじゃない……」

「いいわ、私が教えてあげる」
桃香の眼差しはすでに鋭く、女豹の目つきに豹変している。

「蒼汰くん、こっちを見て」

蒼汰は桃香を見つめて身をすくませる。
女豹に射すくめられた子ネズミかもしれない。

「キッスしてもいいわよ」
「い、いいの?」

「その前に、ズボンを脱ぎなさい。私も下着なんだから」
蒼汰は立ち上がろうとして、もじもじとしている。

「どうしたの? あ、そうか、勃起してるのか?」
「う、うん」

「蒼汰くんの勃起、見てみたいな。見せなさい」
「恥ずかしい……」

「恥ずかしくなんかないから、見せなさい」

桃香はすでに、蒼汰の姉になりきっていた。
いや、姉ならば、こんな事などするはずもないだろうけど。


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