この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
縛師-Ⅰ-告られてから『ごっこ』の終わりまで
第6章 告られてからごっこの終わりまで。縄師Ⅱ中学編に続く。
「リョウ……ねえ、リョウ……私を犯して」
「……犯すってなに?」
「私を縛って、無理矢理リョウのを私の中に入れるの」
「それって赤ちゃんができるんだろ。絶対無理だ」
「中で出さなきゃ大丈夫だよ。それにさっき出たんだからすぐには出ないよ」
「無理無理」
「だったらこの竹で私の感じるところを突き刺して。私を血まみれにして」
千鶴の狂気を感じながらも俺の物は固くなりはじめていた。
この時、俺はまだ『加虐』という言葉の意味を充分には知らなかったし、射精のあとに訪れていた賢者タイムのことも知らなかったけど、多分、だからなのだ。
千鶴が説明する女性自身のことや千鶴が望む事を、それほどの興奮を伴わずに聞き、『犯して』という要求を受け入れずにすんだ。
俺は千鶴を可愛いと感じて息が止まる程抱きしめ続けていたので、千鶴の『狂気』が収まったのだ。
それ以来、千鶴を縛り、責めるときは、裸にして股縄を掛けるようになり、俺のパンツが一枚、千鶴の下着入れの奥に常時保管されることになった。
それはお姫様ごっことは完全に離れた、俺と千鶴だけの青い炎が燃えるような性の秘密で、このときから蔵の中では俺が主で千鶴が隷になった。
セックスは子供を産むための神聖な行為として位置づけた。
「いつか2人がそうなるときが自然にくると思うんだよ。そのときに、まず儀式としてのセックスをしよう。そのあとは……ほら、避妊とかもさ、考えなきゃだろ」
「儀式なら私、生け贄とかにしてほしいな」
千鶴にはあまり理解はされなかったが、被虐の欲望は俺で充たすことができたので、お姫様ごっこは必要でなくなり解消した。
田村家に来ることが勉強と掃除が主体になると子供達も飽きたのか、千鶴の家には俺以外誰も来なくなり、やがて俺は中学生になった。
以上。告られてから『ごっこの終わり』まで
以下、縄師-Ⅱ 中・高編に続く