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RINZIN ー隣人ー
第2章 第一話
その陰部の状態から察するに、まださほど時間が経過していないことがうかがえる。涼太はふと気になってフローリングに目をやると、そこには──。
(うげっ、マジかよっ……)
部屋の床に精液と思しき液体が付着した箇所を発見する。北野を部屋に連れて入ったときはドタバタしていて気づかなかったが──これはもしやと思った涼太は、玄関へと続く廊下の床もチェックしてみた。すると、まるで「ヘンゼルとグレーテル」のパンくずかのように、北野の陰部から滴ったであろう精液がところどころに点在しているではないか。
(おい勘弁してくれよ……)
なにが悲しくて見知らぬ男の精液で床を汚されなければならないのか──涼太は無性に腹立たしさを覚えた。
(せっかく心配してやったのに……なんだただのヤリマンじゃねぇかクソがっ……)
涼太は部屋に戻ると、ソファに眠る北野を蔑むような目で見下ろす。
経緯はどうあれ、目の前の女は少なくともこの数時間のうちにどこぞやの男とよろしくやっていたのだ。しかも膣内射精《なかだし》ファックときた。そして家の鍵を紛失し、ただの隣人である涼太の部屋の前で倒れ込んでいたという始末──。
べつになにを期待していたわけでもない。さらに言えば、北野が眠っているのをいいことにスカートの中を覗き込んだのは自分の過ちである。だとしても、涼太は言いようのない苛立ちがこみ上げてくるのを感じていた。いっそのこと叩き起して追い出すか──そんな考えすらよぎる。しかしすぐに、これは果たしてただの苛立ちなのだろうかとも考える。
結局は、北野のような容姿に恵まれた女に膣内射精《なかだし》をキメ込む男が居るという事実が非常に悔しく、そしてうらやましいのだった。自分はただそれを眺めていることしかできないというのに──北野のこの実にワガママな体を抱いている男がこの世に存在していることが、もはや想像などではなく客観的な事実として突きつけられたのである。
(うげっ、マジかよっ……)
部屋の床に精液と思しき液体が付着した箇所を発見する。北野を部屋に連れて入ったときはドタバタしていて気づかなかったが──これはもしやと思った涼太は、玄関へと続く廊下の床もチェックしてみた。すると、まるで「ヘンゼルとグレーテル」のパンくずかのように、北野の陰部から滴ったであろう精液がところどころに点在しているではないか。
(おい勘弁してくれよ……)
なにが悲しくて見知らぬ男の精液で床を汚されなければならないのか──涼太は無性に腹立たしさを覚えた。
(せっかく心配してやったのに……なんだただのヤリマンじゃねぇかクソがっ……)
涼太は部屋に戻ると、ソファに眠る北野を蔑むような目で見下ろす。
経緯はどうあれ、目の前の女は少なくともこの数時間のうちにどこぞやの男とよろしくやっていたのだ。しかも膣内射精《なかだし》ファックときた。そして家の鍵を紛失し、ただの隣人である涼太の部屋の前で倒れ込んでいたという始末──。
べつになにを期待していたわけでもない。さらに言えば、北野が眠っているのをいいことにスカートの中を覗き込んだのは自分の過ちである。だとしても、涼太は言いようのない苛立ちがこみ上げてくるのを感じていた。いっそのこと叩き起して追い出すか──そんな考えすらよぎる。しかしすぐに、これは果たしてただの苛立ちなのだろうかとも考える。
結局は、北野のような容姿に恵まれた女に膣内射精《なかだし》をキメ込む男が居るという事実が非常に悔しく、そしてうらやましいのだった。自分はただそれを眺めていることしかできないというのに──北野のこの実にワガママな体を抱いている男がこの世に存在していることが、もはや想像などではなく客観的な事実として突きつけられたのである。