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RINZIN ー隣人ー
第7章 第六話
「──あ、そういや金よこせよ」
「あ……うん」
事後、和生は芽生に金をせびる。無職でギャンブル三昧の和生、その資金は芽生がバイトで稼いだお金から捻出されていた。
「はい。今あるのはこんだけ」
「チッ……三万ぽっちかよ。まぁいいけど」
不満気に札束を数える和生。
「あ、あとな、あしたの夜先輩たちが例の場所で『またお前のことマワす』って言ってるからよろしくなー。一応それで俺の借金ちょっと減らしてくれるらしいから絶対に行けよ。俺の顔つぶすんじゃねぇぞ。わかったか?」
「……うん。わかった。じゃあ私、バイト行ってくるから」
「おー。稼いで来いよ~」
そうして芽生が家から出ようとした、そのとき──。
「──ね、ねーちゃん!」
玄関先で航生に呼び止められる。
「コウ……どした?」
「さ、さっきは……ごめん。おれっ……おれっ……」
「……コウ、お誕生日おめでとう」
「ねーちゃん……」
「じゃあ、おねえちゃんバイト行ってくるね」
「う、うんっ……がんばって。あ、ねーちゃんスマホ忘れてるよ? はい」
「……それはコウが持ってて」
「え……?」
「おねえちゃんきょうはそれ置いていくから。せっかく誕生日なんだから、ゲームとかやっていいよ」
「あ、ありがと……じゃあいってらしゃい……」
「はーい。行ってきます──」
(そして、さよなら)
「あ……うん」
事後、和生は芽生に金をせびる。無職でギャンブル三昧の和生、その資金は芽生がバイトで稼いだお金から捻出されていた。
「はい。今あるのはこんだけ」
「チッ……三万ぽっちかよ。まぁいいけど」
不満気に札束を数える和生。
「あ、あとな、あしたの夜先輩たちが例の場所で『またお前のことマワす』って言ってるからよろしくなー。一応それで俺の借金ちょっと減らしてくれるらしいから絶対に行けよ。俺の顔つぶすんじゃねぇぞ。わかったか?」
「……うん。わかった。じゃあ私、バイト行ってくるから」
「おー。稼いで来いよ~」
そうして芽生が家から出ようとした、そのとき──。
「──ね、ねーちゃん!」
玄関先で航生に呼び止められる。
「コウ……どした?」
「さ、さっきは……ごめん。おれっ……おれっ……」
「……コウ、お誕生日おめでとう」
「ねーちゃん……」
「じゃあ、おねえちゃんバイト行ってくるね」
「う、うんっ……がんばって。あ、ねーちゃんスマホ忘れてるよ? はい」
「……それはコウが持ってて」
「え……?」
「おねえちゃんきょうはそれ置いていくから。せっかく誕生日なんだから、ゲームとかやっていいよ」
「あ、ありがと……じゃあいってらしゃい……」
「はーい。行ってきます──」
(そして、さよなら)