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RINZIN ー隣人ー
第9章 第八話
「……ほんとだよ。ちゃんと言葉にしてくれたのは涼くんがはじめて。だからなんか……なんだろ。へへ。ちょっと胸が苦しくなっちゃって……ごめんね」
「い、いや……ちょっと待て。ありえねぇ。そんだけかわいかったら普通に彼氏とか居ただろ? 今たまたま居なかったにしろ……それにお前のほうから告ればほぼこの世の男はオッケーすると思うぞ??」
「あはは。うーん……そんなことないよ~」
「ま、まあちょっとおおげさかもしんねぇけどさ、でもマジで……だ、だって正直、セックスにもだいぶ慣れてるし……」
「そっか。うん……。セックスする人ならたくさん居るんだけどね」
「それはセフレってことか? ち、ちなみに今は何人くらい……?」
「…………」
(おいおいここでだんまりかよっ……)
「……女の子がさ、いろんなひととセックスするのって……やっぱりよくないと思う?」
「ん? い、いや……べつにそれは……いいんじゃねぇの?」
「そうかな。でもさ、男のひとはヤリチンでもなんかそれが自慢みたいな、武勇伝みたいになるけど、女の子がヤリマンだとそうはならなくない?」
「ん、まぁ言われてみりゃたしかにそうかもしれんが……」
「もっと自分を大切にしろとかさ、もっと身体を大事にしろとか……男のひとはあんま言われないよね。変なの。いろんな女の子とセックスしたいくせにヤリマンは彼女にはしたくないとかさ、そういうのも私からしたらなんでかな、おかしいよね、って思うし」
突如はじまった芽生による心情の吐露──きっと普段の涼太ならこんな面倒な話は即刻切り上げてしまうであろう。しかし同時に、芽生のことを知りたい、そう願った欲求が今少しずつ叶えられている実感を抱いてもいた。涼太はただ黙って芽生の言葉に耳を傾ける。
「私ね、はじめてがレイプだったんだ」
「え……?」
「へへ。ほら、もう私のこと見る目が変わったでしょ……?」
「い、いや……そんなこと……ないけど……」
「『けど』……ね。その二文字にきっと、いろんなことが詰まってる。もう私のこと、普通の女の子とはちがうなにかとして見てる……そうじゃない?」
涼太はなにも言うことができなかった。
「い、いや……ちょっと待て。ありえねぇ。そんだけかわいかったら普通に彼氏とか居ただろ? 今たまたま居なかったにしろ……それにお前のほうから告ればほぼこの世の男はオッケーすると思うぞ??」
「あはは。うーん……そんなことないよ~」
「ま、まあちょっとおおげさかもしんねぇけどさ、でもマジで……だ、だって正直、セックスにもだいぶ慣れてるし……」
「そっか。うん……。セックスする人ならたくさん居るんだけどね」
「それはセフレってことか? ち、ちなみに今は何人くらい……?」
「…………」
(おいおいここでだんまりかよっ……)
「……女の子がさ、いろんなひととセックスするのって……やっぱりよくないと思う?」
「ん? い、いや……べつにそれは……いいんじゃねぇの?」
「そうかな。でもさ、男のひとはヤリチンでもなんかそれが自慢みたいな、武勇伝みたいになるけど、女の子がヤリマンだとそうはならなくない?」
「ん、まぁ言われてみりゃたしかにそうかもしれんが……」
「もっと自分を大切にしろとかさ、もっと身体を大事にしろとか……男のひとはあんま言われないよね。変なの。いろんな女の子とセックスしたいくせにヤリマンは彼女にはしたくないとかさ、そういうのも私からしたらなんでかな、おかしいよね、って思うし」
突如はじまった芽生による心情の吐露──きっと普段の涼太ならこんな面倒な話は即刻切り上げてしまうであろう。しかし同時に、芽生のことを知りたい、そう願った欲求が今少しずつ叶えられている実感を抱いてもいた。涼太はただ黙って芽生の言葉に耳を傾ける。
「私ね、はじめてがレイプだったんだ」
「え……?」
「へへ。ほら、もう私のこと見る目が変わったでしょ……?」
「い、いや……そんなこと……ないけど……」
「『けど』……ね。その二文字にきっと、いろんなことが詰まってる。もう私のこと、普通の女の子とはちがうなにかとして見てる……そうじゃない?」
涼太はなにも言うことができなかった。