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RINZIN ー隣人ー
第10章 第九話
 「とりあえず一年……か。これからは家賃を含めての『お手当て』しかあげられないけど……それでもよかった? 僕も今ちょっとそんなに余裕がなくてさ」
 「は、はいっ。 もちろん……部屋を用意していただいただけでも……あとは自分でなんとかがんばります」

 太パパ、といってもピンキリ、そして芽生が暮らすのは地方である。飯島のような経営者がゴロゴロ転がっているわけではないし、パパ活の相場もそう良くはない。なにより太パパをつなぎ止めておくのは容易いことではなく、アパートの入居費用と月々の家賃を負担してもらえるだけでも御の字といえる。

 そもそも今回のことは、芽生が何度も飯島に頼み込んでしぶしぶ首を縦に振らせた、という経緯があった。仮に芽生がすでに何らかの方法で部屋を借りておりその家賃を飯島に負担してもらうという話であればもっと簡単であったが、十九才とはいえ未成年、しかも家出同然の女に名義を貸すとなると、そのリスクは大きい。結局は芽生に押し負けて承諾こそしたものの、飯島が細心の注意を払うのも当然といえば当然である。

 巷ではパパ活でウン千万稼いだとかタワマンを買ってもらったなどの文字が踊るが、それは一部の経営者や投資家の話。また彼らは交際クラブなどの仲介を通して斡旋を受けていたりもするため、そもそもただの一般人が近づくことからして困難なのだ。

 芽生は二十歳になって成人するまでの間、という条件で飯島に部屋を借りてもらっていた。その間に金を貯め、本当の自立のための準備をする。アパートはそれまでの仮の住処というつもりらしい。

 ちなみに、芽生が現在所有しているスマホも飯島が与えたもの。親名義で契約していた以前のスマホを弟に授けたのは、足がつくことを防ぐためである。
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