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第34章 ２日目・夜７　マウスレッスン

ようやくマウスレッスンが終わったようだ。
ヒロシも体を起こして、
綾子の操作を見守っている。

「じゃ、まずは試しに、、、
その録音フォルダ、開けてみましょうか」

綾子が操作するとたくさんの録音が出てきた。
、、これ、、ぜんぶ、、アタシの声？
今までどれほどの声をヒロシに聞かれてきたのだろうか。
その録音ファイルが並んでいる。

日付をさっと見ると3月までのもののあとは
数日前まで開いている。
ヒロシが帰省してきてから
録音が再開されているということだろう。

「そうしたら、どれ消してみます？」
、、、どれも消したい、、、
、、、全部消したい、、、

「今朝のにします？
昨夜のにします？」
「それも、録ってたの？」
「まあ、習慣になっちゃってるんですよね」

昨夜のは、夫との短いセックス、
今朝のは、セックスとそのあとこっそりしたオナニー。
でも、夫とのセックスの時の録音なんて、
万が一流出したって、誰も興味ないだろうな。


、、、それよりも、、、

「おとといの夜のにしてみようかな」
「あ、昨日一緒に聴いたのですね。、、綾子さんが朗読しながら、、、
一人で、、、
「お願い、、それ以上は言わなくていいから、、」

、、、そうよ、、あの朗読しながら、
自分を慰めてしまった夜の録音、、、
昨日聴いてびっくりしちゃった、、

アタシ、すごい声してた、、
まさか録音されていたなんて、、