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第81章 ３日目・午後３　満たされないマスターベーション

アタシ、あの時もう、
全く周りが見えていなかった。
近くにヒロシくんがいるなんて思わなかったし、
写真まで撮られていたなんて、、、


でも、今となっては、なんか、嬉しい、、、
Tちゃんと一緒の写真があるなんて、、、
しかもイチャイチャして
恋人同士よね、あれは。



独り寝の保健室で、
ヒロシが脅しのために撮っていて
見せつけられた画像を思い出してもいた。
誰も彼もが自分から去ってしまった今、
あの写真は、綾子にとって、
大切な思い出にもなっていた。


ヒロシくんの部屋に、忍び込んだら、
あの写真、手に入るよね。
パソコンに保存してあったから。


部屋の鍵、玄関横のガスメーターとかの
メーターボックスにあるって言ってたし。
パスワードもみんな知ってる。
アタシが欲しいデータだけ移して、
他は、全部、消去しちゃえばいいよね。


なんなら、Tちゃんにも
見せてあげたいな。
こんなの、隠し撮りされちゃったぁ〜って。
Tちゃんの方が、困っちゃったりして。



夫と別れる覚悟が芽生えている綾子にとって
ヒロシが脅しの材料にしている
盗撮された画像は、もはや、
記念写真と呼んでもいいくらいだった。