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第112章 深夜8　天使と悪魔の境界線

タケトくんが
アタシのこと、
これまでどう思ってたか知らないけれど、
これじゃ、
とんでもなくふしだらな女よね、
夫が留守の間に、
誰か連れ込んでるって、、、


今朝は、
あんなにアタシのこと、
好きって言って慕っていてくれてたのに、
こんな姿見られたら、
嫌われちゃうわよね、、、


タケトと佳奈子の関係は
意外すぎだったけれど、
でも向かい合ったタケトは
何をされても嫌いにはなれなかった。
それどころか
嫌われたくない想いすらあった。


タケトをオトコとしてみるよりは、
どこか母性本能が
くすぐられてしまっていたのかもしれない。


タケトから聞かされたのは
義母の佳奈子との衝撃的な
関係だけではなかった。


同じ学校の、まだバージンだった
生徒会長の女子高生、
彼女が大学に進学して疎遠になったら
家に上がりこんでその母親と
さらには婚約者のいる担任の先生の
家にも入り浸って
関係を持っていたというのだ。


つい1年前は、
その母親と担任と、
同時進行で付き合っていたらしい。


でも、そんなタケトのことを
ひどい男と思うよりは、
タケトの抱えている孤独感や
喪失感がそうさせたに違いないと
同情すら覚えてしまっていた。