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第113章 深夜9　共謀は凶暴な狂棒で

綾子も
ことは荒立てなくない気持ちは
持っていた。
ヒロシもタケトも、
元から嫌いな二人ではない。


ただ、これ以上調子には
乗って欲しくなかったのだ。
警官がやってくる前の今なら、まだ、引き返せる。


「だってさ、
タケト、どうする？」
「どうするって？」
「だってタケトは、
まだ、セックスさせてもらってないだろ。
なのに、綾子さんたら
帰れって、
自分勝手でひどくないか？」


「自分勝手って、、、
そんなこと、ないでしょ、、、
タケトくんもわかって、、、」
「そうだなぁ、、、
どうしよっっかなぁ」
「タケトくん、、、
佳奈子さんにも
言わないであげるから」
「佳子ママに、
言わないでくれるの？」
「そ、そうよ」


綾子は、叫び声を上げた瞬間よりは、
少し冷静になっていた。
教師である自分をなんとか
取り戻していた。
タケトなら、
きっとわかってくれる、
そんな仄かな期待もあったのだ。


義母の佳奈子さんにも
自分が受験しようとしている高校の
教師にこんなことしてるなんて、
こんなことは知られたくないだろう。


でも、その期待は、
儚く散ってしまった。


「それって、
脅しだよね？
綾子先生」