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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第4章 フェガリ
「文通や外交でサウラからも色々学んで、こうして時期国王最有力候補にまで成り上がったんだ。本当に長かったよ。はやく良くなって、公務に戻らないとね。じゃないとあっという間に最有力候補の座を奪われてしまう」
(私でも、ラウルの力になれればいいんだけど……)
ラウルの話を聞き、彼の力になりたいと心の底から思った。だが、無理をしてほしくない。矛盾しているかもしれないが、これがカミリアの本音だ。
「ラウル、私に公務を手伝わせて」
「え?」
力強い眼差しで見つめてくるカミリアを、ラウルはキョトンとした目で見つめ返す。
「私に出来ることなんて、たかが知れてるかもしれない。けど、手伝わせてほしいの」
「気持ちは嬉しいけど、カミリアは学ぶべきことがたくさんあるんじゃない?」
「それなら大丈夫。ダンス以外はサージュさんに太鼓判を押してもらえたから。それに、あなたが無理をし過ぎないように見張るのも、護衛の仕事なんじゃないかしら?」
反論させまいとするカミリアに、ラウルは苦笑して肩をすくめた。
「まったく、君には敵わないな」
「それじゃあ、手伝いをさせてくれるのね?」
目を輝かせるカミリアに、ラウルは苦笑しながら頷く。子供っぽいことをしてしまったと思うも、ラウルを手伝える嬉しさが勝り、羞恥が消えていく。
「それにしても、意外だね。ダンスが苦手だなんて。運動神経がいいから、すぐに覚えると思ったんだけど」
「ステップの順番は頭に入ってるんだけど、サージュさんとの身長差のせいか、うまく踊れないのよね……」
サージュとの練習を思い出し、カミリアは苦笑をする。男性に身を預ける気持ちでと習い、サージュが男性役をして練習するのだが、どうしても彼女に身を預けようとは思えない。そのせいか、互いに足を踏んでしまうなんてしょっちゅうだ。
「女性と踊るのと、男性と踊るのとはまた違うだろうからね。サージュ女史は君より小さいから、余計に難しく感じるのかな。良くなったら、練習に付き合うよ」
「いいの?」
「僕がこうして寝ている間に、オネストがいくつか仕事を片付けてくれたからね。彼は本当に優秀な執事だよ」
そう言ってラウルは誇らしげに笑う。正反対なふたりだが、そこには確かな絆があるのだと、改めて感じた。
(私でも、ラウルの力になれればいいんだけど……)
ラウルの話を聞き、彼の力になりたいと心の底から思った。だが、無理をしてほしくない。矛盾しているかもしれないが、これがカミリアの本音だ。
「ラウル、私に公務を手伝わせて」
「え?」
力強い眼差しで見つめてくるカミリアを、ラウルはキョトンとした目で見つめ返す。
「私に出来ることなんて、たかが知れてるかもしれない。けど、手伝わせてほしいの」
「気持ちは嬉しいけど、カミリアは学ぶべきことがたくさんあるんじゃない?」
「それなら大丈夫。ダンス以外はサージュさんに太鼓判を押してもらえたから。それに、あなたが無理をし過ぎないように見張るのも、護衛の仕事なんじゃないかしら?」
反論させまいとするカミリアに、ラウルは苦笑して肩をすくめた。
「まったく、君には敵わないな」
「それじゃあ、手伝いをさせてくれるのね?」
目を輝かせるカミリアに、ラウルは苦笑しながら頷く。子供っぽいことをしてしまったと思うも、ラウルを手伝える嬉しさが勝り、羞恥が消えていく。
「それにしても、意外だね。ダンスが苦手だなんて。運動神経がいいから、すぐに覚えると思ったんだけど」
「ステップの順番は頭に入ってるんだけど、サージュさんとの身長差のせいか、うまく踊れないのよね……」
サージュとの練習を思い出し、カミリアは苦笑をする。男性に身を預ける気持ちでと習い、サージュが男性役をして練習するのだが、どうしても彼女に身を預けようとは思えない。そのせいか、互いに足を踏んでしまうなんてしょっちゅうだ。
「女性と踊るのと、男性と踊るのとはまた違うだろうからね。サージュ女史は君より小さいから、余計に難しく感じるのかな。良くなったら、練習に付き合うよ」
「いいの?」
「僕がこうして寝ている間に、オネストがいくつか仕事を片付けてくれたからね。彼は本当に優秀な執事だよ」
そう言ってラウルは誇らしげに笑う。正反対なふたりだが、そこには確かな絆があるのだと、改めて感じた。