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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第1章 1章 くすんだ太陽
「黒髪風情が! お前ごときに国を背負えるものか!」
「身の程をわきまえろ、ドゥム・モリス! 今すぐ連行しろ!」
サウラに向かって暴言を吐くドゥムを叱責すると、部下達に連行させた。残っているのはカミリア、サウラ、そしてラウルの3人のみとなる。
カミリアはドゥム達を連行した経緯をかいつまんで話し、ラウルを紹介する。
「こちらが私を助けてくれたラウルです」
「お初にお目にかかります、サウラ王子。まだまだ半人前ですが、騎士としてこの国を守っていく所存でございます」
ラウルが恭しく一礼すると、サウラは顎に手を当て、考える素振りを見せる。
「なかなか面白いのが入団してきたな。どうだ、カミリア。明日、役職をかけた試合をするというのは。もちろん、ラウルも入れてな」
「お言葉ですが、サウラ王子。まだ騎士団について何も知らないラウルが騎士団長にでもなったら……」
「その時はお前がしっかり補佐をすればいい。それに、俺はお前が負けるとは思えないな」
サウラにここまで言われると、カミリアも反論のしようがない。
「……分かりました。明日、階級試合を行います」
「あぁ、楽しみにしている」
サウラは穏やかな笑みを浮かべると、馬達を可愛がる。カミリアとラウルは一礼すると、その場を後にした。
会議室に入ると、数人の騎士がいた。カミリアは彼らを集めると、大事な話があるから騎士全員を招集するように言う。
「騎士団長、階級試合について教えてもらえますか?」
「あぁ、そうだな……。名前の通り、階級を決めるための試合だ。救護組以外の騎士が、トーナメント戦で戦う」
カミリアは羊皮紙とペンを持ってくると、書きながら説明を始めた。
「まず、見習い騎士と正騎士の試合から始まる。こちらは人数が多いため、まとめて行う。見習い騎士のみの試合で勝った者は正騎士と試合をし、その試合に勝てば見習い騎士は正騎士になれる。正騎士同士の試合に勝った者は、上階級試合に参加することができるんだ」
「上階級って、騎士団長と副団長以外に何があるんですか?」
「ひとつずつ説明していこう」
カミリアは羊皮紙に役職を書き並べる。
「身の程をわきまえろ、ドゥム・モリス! 今すぐ連行しろ!」
サウラに向かって暴言を吐くドゥムを叱責すると、部下達に連行させた。残っているのはカミリア、サウラ、そしてラウルの3人のみとなる。
カミリアはドゥム達を連行した経緯をかいつまんで話し、ラウルを紹介する。
「こちらが私を助けてくれたラウルです」
「お初にお目にかかります、サウラ王子。まだまだ半人前ですが、騎士としてこの国を守っていく所存でございます」
ラウルが恭しく一礼すると、サウラは顎に手を当て、考える素振りを見せる。
「なかなか面白いのが入団してきたな。どうだ、カミリア。明日、役職をかけた試合をするというのは。もちろん、ラウルも入れてな」
「お言葉ですが、サウラ王子。まだ騎士団について何も知らないラウルが騎士団長にでもなったら……」
「その時はお前がしっかり補佐をすればいい。それに、俺はお前が負けるとは思えないな」
サウラにここまで言われると、カミリアも反論のしようがない。
「……分かりました。明日、階級試合を行います」
「あぁ、楽しみにしている」
サウラは穏やかな笑みを浮かべると、馬達を可愛がる。カミリアとラウルは一礼すると、その場を後にした。
会議室に入ると、数人の騎士がいた。カミリアは彼らを集めると、大事な話があるから騎士全員を招集するように言う。
「騎士団長、階級試合について教えてもらえますか?」
「あぁ、そうだな……。名前の通り、階級を決めるための試合だ。救護組以外の騎士が、トーナメント戦で戦う」
カミリアは羊皮紙とペンを持ってくると、書きながら説明を始めた。
「まず、見習い騎士と正騎士の試合から始まる。こちらは人数が多いため、まとめて行う。見習い騎士のみの試合で勝った者は正騎士と試合をし、その試合に勝てば見習い騎士は正騎士になれる。正騎士同士の試合に勝った者は、上階級試合に参加することができるんだ」
「上階級って、騎士団長と副団長以外に何があるんですか?」
「ひとつずつ説明していこう」
カミリアは羊皮紙に役職を書き並べる。