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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第1章 1章 くすんだ太陽
 上から騎士団長、副団長、隊長、副隊長と書かれていく。
「まずは騎士団長だが、騎士団すべてを統括する。副団長はその補佐だ」
「あの人、ちゃんと補佐してました?」
「いや、していない。実質的な補佐は、ハーディ•ディアスという騎士だった」
「でしょうね」
 ラウルは苦笑しながら、羊皮紙に書かれていく文字を目で追っていく。もう質問はないと判断したカミリアは、話を進めようと口を開く。

「騎士団はいくつかの部隊に分かれている。それらをまとめるのが、隊長。その補佐が副隊長。これらの役職は、本来なら強さだけで決められるものではない」
「本来なら、というのは?」
「シャムスはブロンド至上国だ。実力があっても、赤髪や黒髪だからという理由で、上階級に就けないことが多い。今はサウラ王子が考案した階級試合でマシになってきてはいるが、試合前に襲われることもある……」
「それって犯罪ですよね?」
「後ろから襲うから、誰か分からない。そういうことになっている」
 カミリアは苦虫を噛み潰したような顔をする。ラウルが何か言おうとするとドアが開き、騎士達がぞろぞろと入ってくる。

「へぇ、君が噂の新人か。いい男じゃないか。俺はラートだ、よろしく」
「はじめまして、ラウルです」
 第2部隊隊長、ラートがにこやかに手を差し伸べる。ラウルは立ち上がって自己紹介をすると、彼の手を握った。他の騎士達は好奇や畏怖の目でラウルを見ている。きっとカミリアを助けたという噂が広がったのだろう。

「大事な知らせがある。全員座れ」
 カミリアに言われ、騎士達は近くにあった椅子に座る。全員が座ったことを確認すると、呼吸を整えて前に立つ。
「明日、階級試合を行う。午前中は正騎士戦、午後は階級戦となる」
「どうしてまた……」
 誰かの声に、カミリアは内心同意する。正直、カミリアも気乗りしていない。

「サウラ王子の命令だ。話は以上。各々剣技を磨いておくように。それと、ラート•アビット隊長。ラウルを宿舎に案内すること」
「了解。こっちだ」
 ラートはラウルを連れて会議室を出る。他の騎士達も出て行くと、ハーディとふたりだけになる。
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