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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第7章 7章 甘く淫らに溶かされて
シャムスの王族御用達のビーチを、カミリアとラウルが並んで歩く。カミリアは白いワンピース、ラウルは白いワイシャツに黒のトラウザーズを着こなしている。
白い砂浜に、透き通るアクアマリンの海が眩しい。
「綺麗なところね」
カミリアは裸足になると、波打ち際へ行く。押し寄せる海水は程よい冷たさで、気持ちがいい。
「まさかサウラがこんなにいいところを貸してくれるなんて、思いもしなかったよ」
「サウラ王子には、あとでお礼を言わないと」
「あぁ、そうだね。頑張って報告書を書かないとなぁ……」
「報告書?」
ハネムーンに似つかわしくない言葉に、カミリアは眉をひそめる。このハネムーンに、どんな裏があるのだろう?
「そう、報告書。実はここ、できたばかりでまだ誰も使ってないんだって」
「私達が1番に使ってるってこと? どうして私達が?」
「本当はサウラ自身が試しに来たかったらしいんだけど、ノクス王のせいで忙しくなっちゃったからね。だから僕達にここを使わせて、良かった点と悪かった点をまとめておいてほしいって」
「ハネムーンって言いながら、仕事じゃないの……」
せっかくのハネムーンなのだから、ラウルにもゆっくり休んでほしかった。心置きなくふたりきりでのんびりできると思っていただけに、ガッカリした。夜、ラウルが机に向かっているのが目に浮かび、ため息をついた。
「そんな顔しないで」
カミリアをラウルは彼女を抱き寄せてキスをする。ラウルにキスをされるのは舞い上がるほど嬉しいが、今回の件はキスでごまかせるものじゃない。
「報告書は、帰ってからふたりで書くんだ。ふたりの思い出を振り返ることができる楽しい仕事だと思ったんだけど、ダメだった?」
悲しそうな顔で見つめられてしまっては、カミリアはこれ以上ゴネることはできない。愛しさがこみ上げ、ラウルの首に腕を回した。
「いいえ、ダメじゃない」
「よかった。暑くなってきたから、そろそろ中に入ろうか。僕達の将来について、話したいこともあるしね」
そう言ってラウルはカミリアをお姫様抱っこする。カミリアはラウルの首筋に顔を埋め、ラウルに初めてお姫様抱っこされた日のことを思い出していた。
白い砂浜に、透き通るアクアマリンの海が眩しい。
「綺麗なところね」
カミリアは裸足になると、波打ち際へ行く。押し寄せる海水は程よい冷たさで、気持ちがいい。
「まさかサウラがこんなにいいところを貸してくれるなんて、思いもしなかったよ」
「サウラ王子には、あとでお礼を言わないと」
「あぁ、そうだね。頑張って報告書を書かないとなぁ……」
「報告書?」
ハネムーンに似つかわしくない言葉に、カミリアは眉をひそめる。このハネムーンに、どんな裏があるのだろう?
「そう、報告書。実はここ、できたばかりでまだ誰も使ってないんだって」
「私達が1番に使ってるってこと? どうして私達が?」
「本当はサウラ自身が試しに来たかったらしいんだけど、ノクス王のせいで忙しくなっちゃったからね。だから僕達にここを使わせて、良かった点と悪かった点をまとめておいてほしいって」
「ハネムーンって言いながら、仕事じゃないの……」
せっかくのハネムーンなのだから、ラウルにもゆっくり休んでほしかった。心置きなくふたりきりでのんびりできると思っていただけに、ガッカリした。夜、ラウルが机に向かっているのが目に浮かび、ため息をついた。
「そんな顔しないで」
カミリアをラウルは彼女を抱き寄せてキスをする。ラウルにキスをされるのは舞い上がるほど嬉しいが、今回の件はキスでごまかせるものじゃない。
「報告書は、帰ってからふたりで書くんだ。ふたりの思い出を振り返ることができる楽しい仕事だと思ったんだけど、ダメだった?」
悲しそうな顔で見つめられてしまっては、カミリアはこれ以上ゴネることはできない。愛しさがこみ上げ、ラウルの首に腕を回した。
「いいえ、ダメじゃない」
「よかった。暑くなってきたから、そろそろ中に入ろうか。僕達の将来について、話したいこともあるしね」
そう言ってラウルはカミリアをお姫様抱っこする。カミリアはラウルの首筋に顔を埋め、ラウルに初めてお姫様抱っこされた日のことを思い出していた。