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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第1章 1章 くすんだ太陽
「全員集まったか?」
「はい」
カミリアが短く返答すると、サウラは立ち上がって前に出る。騎士達は伸ばした背筋を更に伸ばした。
「これより、階級試合を行う。諸君らの健闘を祈る」
サウラは短い挨拶を終えると、椅子に戻る。
「まずは見習い騎士達の試合から始める!」
見習い騎士だけが残り、彼らは間隔を開けて向かい合う。その中にはラウルもいた。
騎士団長から副隊長達が訓練所に入り、それぞれの前に立つ。カミリアが全員配置についたことを確認すると、サウラにアイコンタクトをする。
「試合開始!」
サウラの合図で試合が始まる。見習いとはいえ、彼らも厳しい試験を受けて入団した強者だ。凄まじい気迫で剣を交える。カミリアが審判を務める見習い達も、果敢に剣を振りかざす。
彼らの試合がすべて終わったのは30分後。負けた者は見学しようと訓練所を囲む。
10分の休憩を挟み、正騎士になるための試合が、その次は階級試合出場希望者達の試合が行われた。それらの試合に勝ち残ったのは、たった5人。その中にはラウルの姿もあった。
午後の試合に備えて、各々が食堂へ向かう。カミリアも移動しようとすると、快活な声がカミリアを呼び止める。
「いやぁ、驚いたね。奴さん、どの試合も一撃で終わらせてんだぜ?」
ラートはラウルを横目で見ながら、カミリアに声をかける。ラウルの実力を知っているカミリアは、特に驚くことなく、そうかと短く返す。
「あれ? 騎士団長驚かないんだな?」
「あの男は、ドゥム達をひとりで倒した。きっと私は、今日で騎士団長ではなくなるだろうな」
カミリアは淡々と言うと、食堂に向かった。
「ちょっと騎士団長殿!?」
ラートに呼び止められるも、カミリアはそのまま立ち去ってしまった。
副部隊長以上の者は食堂の一角を占拠し、昼食をとりながらトーナメント戦の票を作る。挑戦者達は副部隊長と試合をし、勝った者は隊長と試合をする。ここで隊長、副隊長が決まる。この試合で勝った者が騎士団長と試合をし、騎士団長と副団長が決まるのだ。
「はい」
カミリアが短く返答すると、サウラは立ち上がって前に出る。騎士達は伸ばした背筋を更に伸ばした。
「これより、階級試合を行う。諸君らの健闘を祈る」
サウラは短い挨拶を終えると、椅子に戻る。
「まずは見習い騎士達の試合から始める!」
見習い騎士だけが残り、彼らは間隔を開けて向かい合う。その中にはラウルもいた。
騎士団長から副隊長達が訓練所に入り、それぞれの前に立つ。カミリアが全員配置についたことを確認すると、サウラにアイコンタクトをする。
「試合開始!」
サウラの合図で試合が始まる。見習いとはいえ、彼らも厳しい試験を受けて入団した強者だ。凄まじい気迫で剣を交える。カミリアが審判を務める見習い達も、果敢に剣を振りかざす。
彼らの試合がすべて終わったのは30分後。負けた者は見学しようと訓練所を囲む。
10分の休憩を挟み、正騎士になるための試合が、その次は階級試合出場希望者達の試合が行われた。それらの試合に勝ち残ったのは、たった5人。その中にはラウルの姿もあった。
午後の試合に備えて、各々が食堂へ向かう。カミリアも移動しようとすると、快活な声がカミリアを呼び止める。
「いやぁ、驚いたね。奴さん、どの試合も一撃で終わらせてんだぜ?」
ラートはラウルを横目で見ながら、カミリアに声をかける。ラウルの実力を知っているカミリアは、特に驚くことなく、そうかと短く返す。
「あれ? 騎士団長驚かないんだな?」
「あの男は、ドゥム達をひとりで倒した。きっと私は、今日で騎士団長ではなくなるだろうな」
カミリアは淡々と言うと、食堂に向かった。
「ちょっと騎士団長殿!?」
ラートに呼び止められるも、カミリアはそのまま立ち去ってしまった。
副部隊長以上の者は食堂の一角を占拠し、昼食をとりながらトーナメント戦の票を作る。挑戦者達は副部隊長と試合をし、勝った者は隊長と試合をする。ここで隊長、副隊長が決まる。この試合で勝った者が騎士団長と試合をし、騎士団長と副団長が決まるのだ。