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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第1章 1章 くすんだ太陽
 カミリアは見回りも兼ねて遠回りをして城に戻った。
 訓練場に行くと、副団長のドゥム•モリスが騎士達に稽古をつけている。といっても、参加しているのはドゥム派の騎士ばかり。他の騎士達はそれぞれの武器を磨いたり、会議室で見回りルートを確認したりしている。他にも見回りに行っている者や、貴族の護衛についている者もいるが、彼らがこの場にいたとしても、ドゥムと稽古はしないだろう。

 シャムスの騎士団は大陸1の戦闘力を誇っているが、女性でありながら騎士団長にまで成り上がったカミリア派と、5年以上騎士団長をしていたドゥム派で別れている。
 カミリア派には数少ない女性騎士全員と、柔軟な思考を持った者、黒髪や赤髪で苦しんでいる者がいる。ドゥム派は女性、赤髪、黒髪などを蔑視する、典型的なシャムス人の集まりだ。ドゥムをはじめ、ほとんどがブロンドの髪で、自分が騎士団であることとブロンドであることを鼻にかけ、街で横暴な態度を取る者が多い。

「ケリー団長、おかえりなさい」
 大人しそうな顔立ちの、黒髪ショートの女性騎士がカミリアの帰還に気づき、にこやかに声をかける。
 彼女の名はハーディ・ディアス。カミリアの幼馴染であり、唯一の親友だ。騎士団の中で、カミリアが1番信頼している人物でもある。
「あぁ、今帰ったよ。街は今日も平和そのものだった。そちらは……」
「これはこれは、カミリア•ケリー騎士団長殿。お買い物は終わりましたかな?」
 ドゥムはカミリアの言葉を遮り、皮肉たっぷりの笑みを浮かべながら声をかける。

「モリス副団長、君は相変わらず器が小さいな。いつまで性別や髪色で人を差別し続けるつもりだ? だから私に負けるのだ。それに、私は買い物ではなく、門番に話を聞きに行ったついでに見回りをしただけだ」
「以前買い物をして帰ったのは、どこの誰でしたっけ?」
 カミリアの正論に眉をひそめるも、ドゥムはすぐに憎らしい笑み浮かべ、揚げ足取りをしようとする。カミリアはそんなドゥムの心の底から哀れみ、ため息をついた。
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