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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第3章 国令
身支度を整えると、急いで登城する。中にはいると年配の使用人が恭しく一礼する。
「お待ちしておりました、ケリー副団長様。サウラ王子はこちらです」
使用人はカミリアを客間の前に連れて行くと、ドアをノックした。
「サウラ王子、ケリー副団長をお連れしました」
「あぁ、さっそく入れてくれ」
使用人がドアを開くと、カミリアは中に入った。客間は白と水色を基調とした調度品が置かれており、シンプルだが高級感のある部屋だ。
国章が太陽だからか、シャムス人は派手好きが多く、赤や黄色、オレンジなど情熱的な色でまとめることが多い。大抵の人は小物や家具をいくつか派手な色にするが、壁紙やカーテンまで赤や黄色にする人もいる。カミリアの親戚にもそういう人がいたが、目がチカチカして落ち着かない。
どちらかと言えば、この客室のような落ち着いた色合いのほうが好みだ。
「大変お待たせいたしました」
「そんなに待っていない。討伐任務、ご苦労だったな。長話になるから、そこに座ってくれ」
サウラは向かいのソファをカミリアにすすめると、ドアの前に立っていた使用人に目配せをする。使用人はカミリアに紅茶を淹れると、客間から出ていった。
「さっそく本題に入ろう。カミリアにしかできない極秘任務を頼みたい。今から言うことは、他言無用だ。いいな?」
「はい」
極秘任務という言葉に、自然と背筋が伸びる。今まで危険な任務をいくつもこなしてきたが、サウラ直令の任務はこれが初めてだ。
「1ヶ月後に、シャムスとフェガリの交友パーティが1週間行われる。場所はフェガリの城だ。一応表向きでは同盟国にはなったが、互いの差別が未だに拭えていなくてな。国民の見本となれるよう、我々王族や貴族が対等な関係を築こうということだ」
「それは素晴らしいことですね」
偏見と差別のシャムスに、1筋の光が見えた気がした。サウラなら、おかしな風習や差別をなくしてくれる。そんな希望を再び抱き、胸が熱くなる。
「お待ちしておりました、ケリー副団長様。サウラ王子はこちらです」
使用人はカミリアを客間の前に連れて行くと、ドアをノックした。
「サウラ王子、ケリー副団長をお連れしました」
「あぁ、さっそく入れてくれ」
使用人がドアを開くと、カミリアは中に入った。客間は白と水色を基調とした調度品が置かれており、シンプルだが高級感のある部屋だ。
国章が太陽だからか、シャムス人は派手好きが多く、赤や黄色、オレンジなど情熱的な色でまとめることが多い。大抵の人は小物や家具をいくつか派手な色にするが、壁紙やカーテンまで赤や黄色にする人もいる。カミリアの親戚にもそういう人がいたが、目がチカチカして落ち着かない。
どちらかと言えば、この客室のような落ち着いた色合いのほうが好みだ。
「大変お待たせいたしました」
「そんなに待っていない。討伐任務、ご苦労だったな。長話になるから、そこに座ってくれ」
サウラは向かいのソファをカミリアにすすめると、ドアの前に立っていた使用人に目配せをする。使用人はカミリアに紅茶を淹れると、客間から出ていった。
「さっそく本題に入ろう。カミリアにしかできない極秘任務を頼みたい。今から言うことは、他言無用だ。いいな?」
「はい」
極秘任務という言葉に、自然と背筋が伸びる。今まで危険な任務をいくつもこなしてきたが、サウラ直令の任務はこれが初めてだ。
「1ヶ月後に、シャムスとフェガリの交友パーティが1週間行われる。場所はフェガリの城だ。一応表向きでは同盟国にはなったが、互いの差別が未だに拭えていなくてな。国民の見本となれるよう、我々王族や貴族が対等な関係を築こうということだ」
「それは素晴らしいことですね」
偏見と差別のシャムスに、1筋の光が見えた気がした。サウラなら、おかしな風習や差別をなくしてくれる。そんな希望を再び抱き、胸が熱くなる。