この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第3章 国令
 身支度を整えると、急いで登城する。中にはいると年配の使用人が恭しく一礼する。
「お待ちしておりました、ケリー副団長様。サウラ王子はこちらです」
 使用人はカミリアを客間の前に連れて行くと、ドアをノックした。
「サウラ王子、ケリー副団長をお連れしました」
「あぁ、さっそく入れてくれ」
 使用人がドアを開くと、カミリアは中に入った。客間は白と水色を基調とした調度品が置かれており、シンプルだが高級感のある部屋だ。

 国章が太陽だからか、シャムス人は派手好きが多く、赤や黄色、オレンジなど情熱的な色でまとめることが多い。大抵の人は小物や家具をいくつか派手な色にするが、壁紙やカーテンまで赤や黄色にする人もいる。カミリアの親戚にもそういう人がいたが、目がチカチカして落ち着かない。
 どちらかと言えば、この客室のような落ち着いた色合いのほうが好みだ。

「大変お待たせいたしました」
「そんなに待っていない。討伐任務、ご苦労だったな。長話になるから、そこに座ってくれ」
 サウラは向かいのソファをカミリアにすすめると、ドアの前に立っていた使用人に目配せをする。使用人はカミリアに紅茶を淹れると、客間から出ていった。

「さっそく本題に入ろう。カミリアにしかできない極秘任務を頼みたい。今から言うことは、他言無用だ。いいな?」
「はい」
 極秘任務という言葉に、自然と背筋が伸びる。今まで危険な任務をいくつもこなしてきたが、サウラ直令の任務はこれが初めてだ。
「1ヶ月後に、シャムスとフェガリの交友パーティが1週間行われる。場所はフェガリの城だ。一応表向きでは同盟国にはなったが、互いの差別が未だに拭えていなくてな。国民の見本となれるよう、我々王族や貴族が対等な関係を築こうということだ」
「それは素晴らしいことですね」
 偏見と差別のシャムスに、1筋の光が見えた気がした。サウラなら、おかしな風習や差別をなくしてくれる。そんな希望を再び抱き、胸が熱くなる。
/182ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ