この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第3章 国令
「どうしたの?」
「もしかして私、今からフェガリに連れて行かれるのですか?」
「そうだよ」
当たり前だと言わんばかりに頷くラウルに、めまいがする。団長と副団長の同時不在、前触れもなく始まろうとしているフェガリでの生活。その他いくつもの問題が、カミリアにのしかかる。
「もしかして、騎士団が心配?」
「それもありますが、あまりにも唐突でしたので……」
「そうだよね。でも、大丈夫。隊長達に全部任せてあるし、何かあったら僕の屋敷に手紙が届くようになっているから。さぁ、はやく荷物をまとめておいで。時間がないんだ」
「……分かりました」
他にも言いたいことは色々あったが、ここで文句を言っても仕方ない。
「そうそう、服は屋敷で用意したものを着てもらうから。持ってくるのは、剣とお気に入りの本くらいでいいかもね」
ラウルは思い出したように言うと、今度こそ客間から出ていった。
「ラウルといるのは大変だと思うが、頑張ってくれ。人を振り回す悪癖はあるが、悪い奴ではないんだ」
「えぇ、それは身を持って分かっているので大丈夫です。では、行って参ります」
「あぁ、気をつけて」
サウラに見送られ、カミリアも客間を後にする。
「もしかして私、今からフェガリに連れて行かれるのですか?」
「そうだよ」
当たり前だと言わんばかりに頷くラウルに、めまいがする。団長と副団長の同時不在、前触れもなく始まろうとしているフェガリでの生活。その他いくつもの問題が、カミリアにのしかかる。
「もしかして、騎士団が心配?」
「それもありますが、あまりにも唐突でしたので……」
「そうだよね。でも、大丈夫。隊長達に全部任せてあるし、何かあったら僕の屋敷に手紙が届くようになっているから。さぁ、はやく荷物をまとめておいで。時間がないんだ」
「……分かりました」
他にも言いたいことは色々あったが、ここで文句を言っても仕方ない。
「そうそう、服は屋敷で用意したものを着てもらうから。持ってくるのは、剣とお気に入りの本くらいでいいかもね」
ラウルは思い出したように言うと、今度こそ客間から出ていった。
「ラウルといるのは大変だと思うが、頑張ってくれ。人を振り回す悪癖はあるが、悪い奴ではないんだ」
「えぇ、それは身を持って分かっているので大丈夫です。では、行って参ります」
「あぁ、気をつけて」
サウラに見送られ、カミリアも客間を後にする。