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濡れた視線(改定版)
第3章 肉欲と愛欲の狭間で
『じゃあ僕はこの辺で…』  『待って、そんな汗塗れの身なりで帰せないわ!着替えの用意もあるし、このお礼も兼ねて、お風呂でさっぱりして行って…』

『いゃ、そんな訳には…』と、早々に引き上げようとする勇矢を強引に引き留める潤子に根負けし、勇矢は手渡された着替えとバスタオルを手に、再び浴室へと向かっていた…。

概ね8畳はあろう広い脱衣場に開け入ると、床にはラタンのタイルカーペットが敷き詰められ、天井から降り注ぐ高輝度な光源を見上げると、埋め込みのLED照明が燦燦と煌めき、洗面台の鏡面を縁取る照明も同様に、調光の機能が備わるハリウッドミラーは、演舞場の楽屋さながらで、ドラム式洗濯機の他にマッサージチェアーまで据え置かれた様相は、高級な温泉旅館と見紛うほどの豪華さで、勇矢は驚きを隠せないでいた…。

『船本さん、着衣は全て洗濯機の脇にある籠に入れておいて下さいね?私が洗って後日お返ししますから…』     

『判りました、ありがとうございます』汗塗れになった着衣を脱ぎかけたその瞬間…。脱衣場の扉の外で念を押すように呼びかけた潤子。

(さすがの気の回しようだ…)着衣を全て脱ぎ終え、勇矢は潤子に言われるがままその籠に放り入れようとすると、既に投げ入れられていた使用済のバスタオルに紛れ、黒く艶めく小さな布地を、その視線の矛先に捉えていた。

(ひょっとして…)理性と邪な思いが交錯する中、誰も居るはずの無い脱衣室を目配せし、そっと引き抜くように手にすると、レースが縁取る黒いブラジリアンショーツは明らかに潤子のもので、勇矢はクロッチに遺る生々しい痕跡を鼻腔で嗅ぎとり、伸びをした舌先で掬い舐めるように確かめると、潤子に悟られぬよう速やかに元の場所に戻し、粗く弾む息を抑え、慌てて浴室のガラス戸を開け入っていた。

成人男子4人が余裕で浸かれる程の豪勢な浴槽に浸かりながら、その窓辺から望む空が群青色のベールを纏い始め、慌てて浴室を後にした勇矢。

濡れた躰を忙しなく拭い、手渡された真新しい下着を穿こうと拡げると、想定外なビキニショーツ型であることに驚きながら(ご主人の年齢にしては不釣り合いでは?)18:50分を周る脱衣場の時計を見入り、訝しい思いも意に介さず、その漆黒のビキニショーツと膝下丈の甚平を纏うと、洗面の鏡に映り込む自分を見つめ、自分のした行為を蔑んでいた…。
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